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令和7年3月3日発行 第3542号 掲載

大豆多収の新品種/農林水産省がシンポジウム開催

 農林水産省は2月13日、都内千代田区のJAビル会議室並びにWebにて、大豆多収新品種「そらシリーズ」に関するシンポジウムを開催した。これは食料・農業・農村基本計画で掲げている大豆の令和12年度における生産努力目標34万トンの達成に向けて、令和5~6年に出願公表された大豆多収新品種の「そらシリーズ」4品種(そらひびき、そらみずき、そらたかく、そらみのり)について、育成者や生産者、大豆加工業者が特徴や栽培に関する情報、加工適正等を紹介したもの。多収品種の普及拡大につなげることを目的に開催した。
 開会あいさつした同省大臣官房生産振興審議官(兼農産局)の佐藤紳氏は、大豆は我が国食文化を支える重要な食材であるとともに、持続的な食料生産のために水田・畑作での輪作にも組み込まれており、食料の安定供給を図る上で国産を進めていくことが喫緊の課題だと説明。生産性の向上を図るために新品種の開発が不可欠になっている中で、令和5~6年に既存品種よりも2~5割増収が期待されるそらシリーズ4品種が誕生したと述べ、本日はその特性や栽培報告、加工適性などを講演してもらうと語った。そのうえで、本日を機にそらシリーズをはじめとした多収品種が広く普及し、国産大豆の振興が一層加速化することを願うと期待を寄せた。
 続いてのシンポジウムは、第1部の「大豆極多収新品種」紹介、第2部の「そらシリーズに係る情報交換会」の2部制で行われた。第1部は(1)大豆をめぐる事情(農林水産省)(2)そらシリーズの開発と普及(農研機構)(3)そらシリーズの栽培状況((有)山善農園、農事組合法人ふくどみ、ネットワーク大津(株)、新潟かがやき農業協同組合、レーク伊吹農業協同組合)▽そらシリーズの加工適性((株)アサヒコ)▽そらシリーズの今後の展望(JA全農)―の各講演が行われた。
 そのうち(2)は農研機構作物研究部門・加藤信氏が講演。加藤氏によると、日本の大豆生産は主要生産国と比較して収量が極めて低く、国産大豆の生産性を上げるには単収の飛躍的向上が不可欠だという。そこで同機構は、多収かつ苗立ち及び耐倒伏性が優れる米国品種と日本の品種を掛け合わせて、コンバイン収穫で多収量を見込める大豆「そらシリーズ」4品種を約10年かけて育成した。同4品種は現地試験で標準品種対比120%以上の多収性を確認できたという。
 加藤氏はこれらの安定生産に寄与する形質として、難裂莢性及び葉焼病抵抗性を示し、4つの品種によって栽培適地が異なると述べ、4品種で本州のほぼ全地域での栽培をカバーできているなどと語った。

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