令和7年度の農作業安全対策を強化/農林水産省

農林水産省は2月26日、東京・霞が関の農林水産省講堂(ウェブ併用)で、令和6年度「農作業安全対策全国推進会議」を開き、令和7年度の農作業安全対策の推進方針の決定や、農業機械メーカーなどからの取り組み事例報告などを行った。7年度の重点推進テーマは「学ぼう!正しい安全知識~農業機械作業研修・熱中症対策研修の拡大と充実、未熟練農業者への研修実施」。農業機械作業の安全対策の強化に加え、近年の猛暑の影響により、農作業中の熱中症による死亡者数が増加していることや、経験期間が3年以下の未熟練農業者の事故が多いことなどを踏まえ、研修など取り組みを重点化する。
農林水産省が同日公表した令和5年の農作業死亡事故の調査結果によると、令和5年の農作業事故死亡者数は236人で、令和4年から2人減少したものの、就業者10万人当たりの死亡事故者数は11・6人と依然として増加傾向にあり、他産業に比べて高い状態が継続している。同省では、農作業事故死亡者数を令和6年度から令和8年度の3年間で令和4年の件数から半減(238人→119人)することを目標として設定しており、その達成に向けて、集中的に農作業安全対策の強化を図ることとしている。
農作業事故を分析すると、最近の特徴として、農業機械作業に加え、熱中症、未熟練農業者の事故が増えていることが分かった。そのため、7年度の重点取り組みとして、直近の農業機械作業に係る死亡者数が147件と、農作業死亡事故全体の約3分の2を占める状態が継続していることを踏まえ、農閑期(12月~2月)に農業機械作業研修実施強化期間を設け、農業者への研修を通じて、農業機械作業の安全対策の強化を図る。
また、近年の猛暑の影響により、農作業中の熱中症による死亡者数が増加していることを踏まえ、初夏(5~7月)に熱中症対策研修実施強化期間を設け、農業者への研修を通じて、熱中症対策の徹底を図る。
さらに、労働者における農作業事故の発生割合について経験期間が3年以下の者が過半を占めていること等を勘案し、未熟練農業者を対象とした専用研修の推進を図る。
会議では、笹川博義農林水産副大臣があいさつし、「農作業安全は重要課題であり、推進には関係者の危機感と熱意が重要だ」と、期待した。
議事では、農林水産省農産局技術普及課の土佐竜一生産資材対策室長が、令和7年度の農作業安全対策の推進方針について説明。農作業事故発生の要因分析をする中で、50歳以上の経験期間が3年以下の未熟練農業者の事故が多いことなどを指摘した。
この後、国内農業機械メーカーにおける農作業安全対策について(ヤンマーアグリ(株)、三菱マヒンドラ農機(株)、(株)クボタ、井関農機(株))、JAオホーツク網走青年部における農作業安全の取り組み状況、愛知県における農作業安全の取り組み状況、熱中症対策を効果的にするために(東京農業大学・半杭真一氏)の取り組み発表が行われた。









