GAPで持続的生産/日本生産者GAP協会がシンポジウム開催

一般社団法人日本生産者GAP協会(田上隆一理事長)は2月20、21の両日、茨城県つくば市のつくば研究支援センター及びWebで2024年度GAPシンポジウムを開催した。「世界のGAP先進地スペイン・アルメリア農業に学ぶ―ヨーロッパ随一の園芸産地アルメリアはスマートで持続可能な農業―」をテーマに掲げ、家族経営農家に対するGAP指導で欧州随一の野菜産地となったアルメリア農業について、GAP視察ツアー参加者による報告など様々な角度から話題提供し、今後の日本農業の発展について議論を深めた。
開会挨拶した二宮正士常務理事は、先般改正された食料・農業・農村基本法について(1)食料安全保障(2)環境と調和(3)生産性向上(4)農村の振興を柱としており、数十年先を見据えた政策が明文化されたことは画期的だと評価。一方で、同法に頻出するキーワード「持続性」について、環境調和や収益性、労働力など様々な意味があることから、それらの折り合いをつけた全体最適化が必要であり、その理想の姿に向けて長いプロセスを辿り成功させたのが今回学ぶアルメリア農業だと指摘。日本農業の持続性実現に向け、どうプロセスを進めていくか素晴らしい教科書になると語った。
続いてスペイン大使館経済商務部・内田瑞子氏が来賓挨拶を行い、スペインはEU加盟後のこの40年で劇的な経済成長を遂げ、基幹産業の農業は輸出全体の2割を占めると述べ、国が国際競争力を高めるための国家戦略として農・食のバリューチェーン化を後押ししているなどと紹介した。
講演の一部をみると、田上理事長は「アルメリア農業の進化 GAPにおける農協と自治体の介入」を講演した。世界のGAPステージがSDGsと同期し、持続可能性を目指すものに移行したことから、世界のGAP先進地であるアルメリア農業に学ぶところが大きいとした。同地区の温室面積は約3・3万ヘクタールで、約1・5万戸の家族経営農家がトマト、キュウリ、ナスなど多様な野菜を栽培。同地区の温室は環境制御装置等でハイテク化され、廃プラ対策や海水淡水化といった環境問題にも取り組んでいるという。同地区の農業経営の特徴として、地方自治体など行政によるGAPへの介入、小規模家族経営が集まった農協組織の発達、農業技術者(テクニコ)の役割が大きいことなどを示し、GAP認証取得をはじめ、有機農業、輸出などが進められている状況等を紹介した。









