コマツ、ブルドーザを農機に/トラクタ・作業機特集

1月27日付既報の通り、埼玉県は1月20日、「埼玉県スマート農業オンラインセミナー」を開催した。埼玉県スマート農業普及推進プラットフォームの会員向け事業の1つで、主穀をテーマに3講演が行われた。その中から「ICTブルドーザの農業への活用と今後の取組について」(公益財団法人いしかわ農業総合支援機構アドバイザー・永畠秀樹氏)の概要をみる。
建設機械大手の(株)小松製作所(コマツ)は、地方の活性化に農業振興が不可欠であるとの考えから、平成25年6月、創業の地である石川県と「農業に関する包括連携協定」を締結し農業支援に着手。建設機械で培った同社の技術を活用し、生産の見える化や効率化を進め、コスト削減などによる収益向上を目指したプロジェクトを開始した。このうち、農林水産省モデル事業および研究開発事業を活用して石川県や農業法人大学などと進めたのが、(1)農業ブルドーザを活用した直播栽培による新たな低コスト水稲生産モデル(2)ICTブルドーザを活用した簡易な圃場の大区画化モデル―の2つのプロジェクトだ。
これに使われたのが、建設機械の農業利用の一環として開発された農業ブルドーザ。強い牽引力と、超湿地でも稼働できる作業性、高い耐久性が最大の特徴だ。
農業ブルドーザは様々な農作業に対応できるよう、自動制御付き3点リンクやリアPTOを標準装備し、各種プラウやスリップローラーシーダーなどのインプルを装着できるよう改良されている。
プロジェクトの(1)では、この農業ブルドーザ(ICTなし)を活用し、生産コストの削減を目指したV溝乾田直播栽培による実証実験を実施。従来、耕起と代かきにはトラクタを、田植えには田植機を使用するところ、農業ブルドーザを使えばこれらの作業を1台で行うことができ、約2割の生産コスト削減を達成したとした。
また、農業ブルドーザを活用した弾丸暗渠の施工についてもふれ、農地の排水性向上や播種可能日までの期間短縮によって収量が向上したことなどを報告した。
続いてプロジェクトの(2)については、ICTブルドーザを活用し、20アール区画の圃場を合筆し40アール区画にする実証実験を行った。まず、畦倒し作業を約25分で完了。その後、ドローンを活用して圃場の高さを測量し、平均面高を算出。そのデータをもとに、ICTブルドーザで平均面高より高い部分の土を削り、低い部分に落とす均平作業を実施した。作業後の測量結果では、均平度±2・5センチ以内の割合が84・5%となり、高精度での作業が可能であることを示した。









