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令和7年2月17日発行 第3540号 掲載

各社の対応:市場に明るい兆し/愛媛県特集

 (株)ISEKI Japan中四国カンパニー(曽我部智社長)愛媛営業部(明賀昌幸部長)は、本年1月1日に体制を変更し新たなスタートを切った。愛媛営業部は引き続き、明賀部長が指揮を執る。
 昨年1~12月の実績については、前年並みとなった。「前半は農機の動きが鈍かった。後半は米価の高騰に期待したが、影響は少なかった」と明賀部長は振り返った。
 米価の高騰は良い話題だが、病害虫や高温障害などで収量が減っている農家が多い。また他県と比べると米価が低いため、機械の更新が思うように進まなかった。
 農機の販売台数は減っているが、金額は増えている。大規模及び担い手農家は面積を集約して拡大、請け負い作業が増加しているため、効率化、省人化が求められており、機械の大型化が進んでいるためだ。
 「小規模農家の離農により、請負う農家の大規模化が進んでいる。圃場面積は変わらないが、顧客は減るため、これからが大変だ」と、明賀部長は危機感を募らせる。
 対策として同社では、新規就農のサポートを積極的に行い、新たな顧客を育てている。
 昨年11月には全農と合同で総合展示会を開催した。合同での開催は初めてとなった。「全農の協力により県内全域に告知ができたため、多くの方が来場し、メーカーも数多く参加してもらえて盛況だった」と、明賀部長は手応えを感じており、3月にも開催を予定している。
 展示会と併せ、今後も力を入れて取り組むのが訪問だ。「常に顧客についての情報を把握することが重要。特に顧客や機械の状況を把握し、顧客リストの更新をしていく」と、修理整備や更新など様々な提案につなげていくとした。
 ヰセキ100周年、新生ISEKI Japanのスタートとなる今年度について明賀部長は「訪問、実演など、顧客とのコミュニケーションを強化していく姿勢は今後も変わらない。ただし、顧客や市場の状況は常に変わっているため、その方法は変えていく必要がある。柔軟に対応していきたい」と語った。
 「米価の高騰については今後も続くか不安なため、皆慎重になっている。今年以降もこの傾向が続けば、購買意欲も上がってくるだろう」と、まずは新シーズンに向け、ISEKI Japanとしては最初となる3月の総合展示会に力を注ぐ。
 (株)中四国クボタ(江草徹社長)の愛媛管内の昨年1~12月の実績は前年比増となり、計画も達成した。「昨年の米価の高騰が販売につながったとはあまり感じられなかった。収量が減ったこと、様々な物価が上がっていることでトータルで見ると収入はそれほど多くなっていない」と、愛媛営業部の佐竹浩二部長。
 主要3機種の動きについては、田植機・コンバインは前年並みで推移した。「担い手農家を中心に大型機の更新が進んでいる。特にコンバインは時期前に購入する農家が多く、本来最も動くはずの時期中は動きが鈍かった」と、情勢に関係なく計画的に更新する農家が多く見られた。
 また、トラクタは春先から販売に苦戦した。「秋になって購入する人が出てきた」というが、前年並みにとはいかなかった。
 一方、秋になると乾燥機は「米価が上がるとなれば、自分で乾燥して販売したい人が増えてくる」ため、動きが活発になった。併せて米の保管庫など、米関連機器の販売が進んだ。
 展示会は拠点別で実施し、一昨年から平日に開催している。「来場者数はこれまでと変わらない。平日行うことにより、メーカー担当者の参加率が高くなる。メーカー担当者から直接説明を受けられるため、来場者にも好評を得ており、売り上げにも大きく貢献している」と、メリットも多く今後も継続していく予定だ。
 実演会については全農と協力して、担い手向けにトラクタと作業機を中心に実施した。全農が県内全域に告知して、顧客にアピールした。「全農の信頼感もあるため、集客も多かった。営業所では展示できない農機を見せることができ、体感してもらえる。その場での販売は難しいが、効果は大きい」と手応えを感じている。同社は昨年末までに、西条と宇和の県内2カ所にRTK基地を設置した。今後はスマート農機を中心に、実演を強化していく。
 新シーズンに向けて佐竹部長は「これまでと変わらずに各々の活動量をアップする。個別訪問、実演など、稼働量を上げれば売り上げもついてくる。年間計画の必達が最優先。巻き返しを図っていきたい」と、力を込めた。
 ヤンマーアグリジャパン(株)中四国支社(上原茂樹支社長)愛媛ブロックの4~12月までの実績は、ほぼ前年並みで推移している。「昨年4月の価格改定以降、大きな反動はみられなかった。夏以降、他県の米価の推移を注視している状況が続き、県内産の米価も準じて高くなっていたため、農家の購買意欲が高まった」と、冠浩一エリアマネージャー。秋以降は製品の動きも活発になったという。
 主要3機種の動きをみると、特に小型のトラクタの動きが目立った。また求めやすい価格のコンバインYH448Aについては、県内の圃場に合った大きさで、これから圃場を広げていこうという農家のニーズに合っており、問い合わせも増えているため、提案、実演を強化していく予定だ。
 作業機ディスクティラーDTM及びディスクロータリーYDPシリーズは、多くの農家からその性能に関心が寄せられている。SNSや動画サイトを見た人からの問い合わせも多い。
 冠エリアマネージャーは「どちらも高効率な作業が可能で、作業時間短縮につながる。湿った圃場でも稼働でき、後処理がしやすいなどメリットは理解してもらえている」と、実演を通して顧客ニーズに沿った提案を進めていく考えだ。
 実演会についてはこれまで個別を中心に行ってきたが、今後は少しずつ規模を拡大し、いくつかの機械を展示しながら実演を行うスタイルに変更していく予定だ。「展示会よりも注目度が高い」と、今後も農家の動向を見ながら、様々な企画を進めていく。
 修理整備事業に関しては、「最近では大型機械を中心に購入時からメンテナンス提案をしている」こともあり、農家のメンテナンスの意識は高まっている。米価の高騰により久々に点検に出す人もいるなど、件数も増えている。引き続きメンテナンスの重要性を伝え、提案していく。
 冠エリアマネージャーは「これまで通り、訪問、実演を行いながら顧客のニーズをつかみ、それぞれに合った提案をすることで、多くの顧客の信頼を勝ち取り選ばれる会社を目指す」と語り、新シーズンに向けさらなる顧客のサポート強化を目指す。
 三菱農機販売(株)西日本支社(長島史治支社長)の愛媛県2拠点の昨年4~12月の実績は、前年並みで推移した。「計画比は前年よりアップしている。製品価格の値上げが影響している」と四国支店北愛媛及び南愛媛営業所の山本重治所長は語った。
 昨年の米価の高騰の影響は少ないという。「全体的に収量が少ないため、米価高騰の恩恵を受けている農家がない。多少は収入が増えているが、機械の更新にはつながっていない」と、様々なものが値上がりしている中で、農機に関する優先順位は低いと感じている。
 主要3機種の動きはトラクタが鈍かったが、田植機、コンバインが良かった。「米価の高騰という良いイメージにより、動きが良かった」とみているが、実際は慎重な農家が多いという。
 ショートディスクハローKUSANAGIは、南愛媛、西条、今治など圃場が大きい地域からの問い合わせが増えている。同社のキャンペーンによる問い合わせも多い。
 「使用するには最低でも50馬力以上のトラクタが必要なため、まずはお客様のトラクタとのマッチングが必要。同機の性能が十分に発揮できる環境を整え、実演に進めていく。新規のお客様からも注目されている」と、新たな顧客発掘の武器として期待される。
 また、同社がこれまで提案し続けてきたペースト肥料への注目が高まっている。粒状肥料の廃プラの問題で、環境保護の面からペースト肥料が見直されている。雨の日でも播種ができ、機械のメンテナンスもしやすい。時代に合った製品として提案できる。「紙マルチ同様、行う人はまだ少ないがこだわる人からは注目されている。県内でも行っている人がいるため、こういう方法もあるということを伝えていきたい」と、これまで同社が積み上げてきたノウハウを活かし、提案していく。
 今後については、昨年発売したトラクタXSシリーズを積極的に推進していくとした。小回り性能抜群で高い作業性を実現した同機には、期待が高まっており、実演を中心に性能をアピールする。「トラクタの提案と同時に作業機の爪、オイル交換などのキャンペーンを推進していく。まずは訪問することが重要」と、山本所長は新シーズンに向けて顧客のサポートを図る。

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