デジタル対応でシンポジウム/躍進2025林業機械6

2月5、6の2日間にわたり、2会場で開かれた令和6年度の「林業イノベーション現場実装シンポジウム~新技術が拓く林業の未来~」。2日目に行われたのが「林業のデジタル化はどこまで来たか」をテーマにした事業報告とパネルディスカッション。高性能な林業機械と同様、ICT、IoTなどのデジタル対応は、森林調査から木材生産、流通に至る林業活動において必要不可欠な技術として活用されるようになっており、様々な場面での応用が進み始めている。
2日目の林業イノベーション現場実装シンポジウムは、林業イノベーションハブセンター(通称:森ハブ)の事業報告を主催者である林野庁から、技術開発推進室課長補佐の一重喬一郎氏が「森ハブ事業の背景・趣旨」、森ハブ事務局を務める一般社団法人日本森林技術協会が支援内容についてそれぞれ発表したのに続いて、デジタル技術をフル活用する「デジタル林業」の実践に取り組んでいる北海道、静岡、鳥取の3地域が現在の進捗状況や課題などを報告した。一重課長補佐は、「3つの先進事例の知見を踏まえて、令和8年度から全国への横展開を本格化する」と意欲を示した。
そして3地域の報告の後、日本森林技術協会ICT林業推進室長の大萱直花氏をファシリテーターに、鹿又秀聡(森林総合研究所林業システム研究室主任研究員)、高橋伸幸(群馬県森林組合連合会総務部長)、中澤昌彦(森林総合研究所収穫システム研究室長)、田中君祐(スマート林業EZOモデル構築協議会)、橘川渉(静岡県東部地域デジタル林業推進コンソーシアム)、古都誠司(鳥取県デジタル林業コンソーシアム)の6氏をパネリストとしてパネルディスカッション。2日目のシンポジウムのテーマでもある「林業のデジタル化はどこまで来たか」を掘り下げて、今後の方向性、可能性などを話し合った。
林野庁が進める「デジタル林業戦略拠点」とは、地域が一体となって、森林調査から原木の生産・流通に至る林業活動にデジタル技術をフル活用し、先駆的な取り組みをしている地域だ。
3地域が取り組んだ「デジタル林業戦略拠点構築推進事業」は、実証活動、資機材購入費などを支援する「基幹事業」と「提案事業」とがあり、基幹事業では、「森林調査・施業の集約化」として、地上レーザやドローンの活用による高精度な森林資源情報の取得、生産量・伐採収益の推定ソフトや、路網設計支援ソフトを活用。
また、「伐採・流通の効率化」として、ICTを活用した生産管理(複数の現場の生産量等の情報共有・一元化)、製材工場等木材需要と山側の木材供給のマッチング、原木輸送トラックの配車の効率化等を実施。
一方の提案事業では、再造林の省力・低コスト化として、植栽計画のデジタル化とGNSS活用による植栽作業の効率化、ドローンを活用した苗木運搬、遠隔操作下刈機械の活用を進める。デジタル・通信技術の活用としてLPWA通信による安全管理や衛生通信システムの利用検証を行う。
3つの事業報告にあたって一重課長補佐は、どんな事業だけではなく合意形成などに注目してほしいと語った。









