小麦新品種「たつきらり」など/農研機構、ヒガシマル醤油が開発

農研機構及びヒガシマル醤油(株)はこのほど、醤油醸造用の大豆新品種「たつひめ」、小麦新品種「たつきらり」を共同研究により開発した。
大豆新品種「たつひめ」は、倒れにくい特性や莢がはじけにくい特性を持ち、現行品種「たつまろ」よりやや早熟で、多収の品種であり、近畿、中国、四国地域での栽培に適している。土壌病害の1つであるダイズ茎疫病に対する抵抗性は現行「たつまろ」より強く、種子の大きさやたんぱく質含有量は現行「たつまろ」と同程度。また、醤油加工適性試験では、「たつひめ」を原料にした醤油の品質は現行「たつまろ」と同等以上だった。「たつひめ」の栽培特性は現行「たつまろ」に似ているので、現行の栽培方法のまま無理なく導入が可能で、品種置き換えにより多収化や安定生産に寄与することが期待される。
一方、小麦新品種「たつきらり」の特徴は、高たんぱくで醤油醸造に好適で、パン用にも適している。兵庫県たつの市での現地試験では、現行品種「ゆめちから」より収穫期が10日早く、収量は1割程度多収だった。たんぱく質含有量は、たんぱく質高含有品種である現行「ゆめちから」とほぼ同程度の高い値が得られた。現行「ゆめちから」よりも早く収穫作業を終えられることで、小麦栽培後の大豆栽培に向けた準備期間に余裕が生まれるため、大豆の播種作業を適期・好条件で実施できる可能性が高まり、大豆生産の安定化と多収化にも寄与することが期待される。さらに、作期の異なる「たつきらり」と現行「ゆめちから」の2品種体制を取ることで、気象リスクを分散できるほか、追肥や収穫などの作業時期の分散も可能となるので、担い手不足対策の一助にもなるとしている。
両者は現在、地元での実生産開始に向け、産地品種銘柄化や種子生産に取り組んでいる。また、ヒガシマル醤油は「原料の地産化」の取り組みをこれからも末永く続けていくとしている。









