カーボンリサイクル技術を検討/陸内協・令和6年度講演会

一般社団法人日本陸用内燃機関協会(田尾知久会長)は13日、茨城県日立市の茨城大学日立キャンパスおよびWeb併用で令和6年度講演会を開催した。「エンジンのカーボンニュートラル化に向けたカーボンリサイクル技術の研究開発」がテーマ。茨城大学大学院理工学研究科工学部機械システム工学科教授でカーボンリサイクルエネルギー研究センター長を務める田中光太郎氏を講師に招いて行った。田中教授は、エンジンのCN対応にはカーボンリサイクル技術の確立が必須になるとした上で、現在進めているCO2回収技術や合成燃料の高効率利用技術を取り上げ、研究動向を詳しく説明した。
同講演会は、内燃機関の業界を取り巻く様々な話題を取り上げて、協会事業の一環として毎年実施しているもの。2050年のカーボンニュートラル(CN)の実現に向けて陸内協では、電動化や水素、アンモニアといった脱炭素燃料の利用が検討されている中、様々なCN対応を重要な技術と位置付け技術セミナーや研修会などで取り上げ、研鑽している。
今回の講演会では、この先、エネルギー密度の大きい炭化水素系の液体燃料の利用が必要な分野では技術の確立が必要となってくるといわれるカーボンリサイクル技術に焦点を当て、この技術では全国の大学の中でいち早くカーボンリサイクルエネルギー研究センターを立ち上げた茨城大学の取り組み、動向を取り上げた。
講師を務めた田中教授は、電化や水素化ではなく大気中のCO2濃度を削減することを目的に現在研究に取り組んでいると立場を明確にした上で、CO2の回収技術が確立できれば、合成燃料利用などカーボンリサイクルが生まれ、CN実現には不可欠と位置付けた。カーボンリサイクルに必要な技術として現在取り組みを進めているCO2回収技術、燃料合成技術、合成燃料の高効率利用技術など最新の研究動向について紹介した。
その中で、茨城大学カーボンリサイクルエネルギー研究センターとして取り組む研究内容は、CO2を資源として考え、「国内で唯一」(田中教授)、回収・合成・利用の三位一体で一気通貫を目指すものだと説明、どうやってこれから社会実装していくかを考え研究を進めていると、基本的なスタンスを示した。
さらに現在、燃料利用やメタノール合成などとともに、湿度スウィング式によるCO2回収方法の開発を進めていることなども説明。取り出し方法など課題も多くある中で、2年度目を経て応用、基礎研究を進めていきたい、と意欲を示した。
また、講演会終了後には、構内にある大気中のCO2を回収・合成・利用するカーボンニュートラル技術を三位一体で研究している同大学カーボンリサイクルエネルギー研究センターを視察する見学会が行われた。









