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令和7年2月17日発行 第3540号 掲載

国産飼料の自給増/中国四国農政局が産地向けセミナー

 中国四国農政局は12日、令和6年度第3回中国四国地域産地向けセミナーをWeb開催した。農研機構西日本農業研究センターとの共催で、みどりの食料システム戦略の実現や生産現場での各種課題解決に向けた技術等を紹介しているもの。今回は持続的な畜産物生産のための国産飼料の生産に関する技術や取り組みなどが発表された。
 そのうち、農研機構北海道農業研究センター寒地酪農研究領域乳牛飼養グループ長・上田靖子氏は「自給濃厚飼料としてのイアコーンサイレージ生産利用」を講演。
 国内の2020年度飼料自給率は26%と低く、特に濃厚飼料が13%であることや、乳牛用配合飼料価格が20年で倍増したことなどを踏まえ、濃厚飼料の自給が重要と指摘。自給できる濃厚飼料・イアコーンの生産や給与について北海道での取り組みを紹介した。
 飼料用トウモロコシの実の部分のみを発酵させるイアコーンサイレージ(ECS)は、基本的な栽培管理はWCSと同じであるが、収穫には専用スナッパヘッドが必要。収穫調製作業体系は(1)収穫=スナッパヘッド装備自走式ハーベスタ及びダンプトラック(1ヘクタール当たり1・5~2・1時間)(2)密封=ホイールローダで材料投入↓細断式ロールベーラでサイレージ調製(同1・2時間)(3)移動・貯蔵=グリッパ―となっている。収穫時の子実と穂芯の損失率は1・1%、調製時損失率はWCSと同等の1%程度だった。
 また、北海道内実証地の乾物収量は、上川・胆振・十勝では10アール当たり950キロという高収量を達成した。さらに畑輪作への導入で小麦の過作を解消、年間作業時間も削減できたという。
 上田氏はECSの栄養分はWCSとトウモロコシ子実の中間であり、配合飼料の一部を置き換え可能とし、給与実証によると採食量や乳量とも落ちず、牛乳の食味試験も高い評価を得たと説明。ECS導入により、飼料自給率向上や飼料費削減が見込める他、収益性改善、耕畜連携による耕種農家へのメリットも期待できるなどと語った。
 その後、事例紹介として、愛媛県畜産研究センター酪農飼料班研究員・山田大輝氏による「青刈りとうもろこしの二期作栽培について」、岡山県農林水産総合センター畜産研究所飼養研究グループ長・森山靖成氏による「イアコーンサイレージによる耕畜連携事例について」の2講演が行われ、理解を深めた。

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