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令和7年2月10日発行 第3539号 掲載

関東農政局が高温条件に対応した水稲作Web会議/田植機・育苗関連機器特集

 関東農政局生産部生産振興課は1月29日、オンラインで「高温条件に対応した水稲作Web会議」を開催した。水稲作は、昨今の猛暑やイネカメムシ被害などにより、多大な影響を受けている。そこで同Web会議では、高温条件下での水稲作について情報発信を行い、令和7年産に向けた対策につなげてもらうことを目的としている。
 当日は、「近年の温暖化傾向、令和5、6年猛暑年の特徴、及び水稲作への影響」と「斑点米カメムシ類の被害及び防除法~特に近年問題となっているイネカメムシを中心に~」の2点に関して農研機構から情報提供が行われたほか、各都県の高温対策などについても報告された。
 最初のプログラム「近年の温暖化傾向、令和5、6年猛暑年の特徴、及び水稲作への影響」では、農研機構農業環境研究部門エグゼクティブリサーチャーの長谷川利拡氏が登壇。世界的にみても高温が常態化しているとし、昨年の我が国の水稲作においては、関東以西の高温暴露が特に厳しく、一等米比率が大幅に低下したと述べた。そして、2022~2024年の関東農政局管内の米の農産物検査について解析結果を報告。各品種の出穂日や高温耐性の調査から、▽高温暴露は地域・年次で大きく異なる▽高温暴露が大きい地域は一等米比率の低下が大きい▽品種の高温耐性レベルが「中」以下では一等米比率が低い―などの結果を示した。そして、同程度の高温暴露、高温耐性レベルであっても、一等米比率には大きな幅があるとし、栽培管理などの影響が甚大なことから、農作業における基本技術の励行が重要であるとアドバイスした。
 続いては、農研機構中日本農業研究センター転換畑研究領域栽培改善グループ上級研究員の石島力氏が「斑点米カメムシ類の被害及び防除法~特に近年問題となっているイネカメムシを中心に~」と題し講演を行った。
 近年、稲の穂を吸汁して玄米品質を低下させる斑点米カメムシが増加傾向にあるが、中でも不稔被害を多く生じさせるイネカメムシが増加しており、各府県で深刻な被害が報告されていると説明。その要因として、圃場の規模拡大や作期分散により好適な餌(出穂直後の穂)が常に存在していることや、生存に有利な高温が常態化していることなどをあげた。そのうえで、イネカメムシの防除法として、▽殺虫剤は、エトフェンプロックス乳剤、ジノテフラン水和剤、エチプロール水和剤、スルホキサフロル水和剤が有効だが、同一系統の連用には気を付ける▽不稔を防止するには、出穂期直後に液剤を散布機もしくはドローンで散布▽斑点米を防止するには、出穂期1週間後に液剤を散布機もしくはドローンで散布▽集中加害を避けるため、出穂期はなるべく周辺圃場と揃える―などを示した。
 最後に関東農政局は「米の品質低下の克服については、高温耐性品種への転換のみ、あるいはスマート農業技術の導入のみ、とするのではなく、経験に基づく技術の組み合わせや適切な肥培管理があってこそ、効果が発現される」とし、▽酷暑の時期を避けた田植え▽高温耐性品種の導入▽適切な水管理・窒素等施肥管理▽気象情報や病害虫発生予察情報のこまめな確認―などを奨励するとともに、県普及指導員やJA営農指導員からの助言も重要であるとした。

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