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令和7年2月10日発行 第3539号 掲載

米政策動向に注視/田植機・育苗関連機器特集

 米政策をめぐる動きが慌ただしい。米の供給不足と高止まりする米価対策として、農林水産省は、政府備蓄米に一時的な放出を決定。水田活用の直接支払交付金(水活)については、「5年水張りルール」の撤廃による水田、畑地双方への支援の充実や、青刈りトウモロコシの振興、低コストな輸出米向け産地の育成など、次々と方針が打ち出されている。
 米の供給不足、米価に関しては、農林水産省の、適正な価格形成に関する協議会米ワーキンググループにおいて、議論が行われている。この中で、取引・コスト考慮の実態・取引上の課題についての意見をみると、生産/集出荷段階では、▽集荷側から提示された価格に従うケースが多く、交渉においてコストは考慮されていない▽契約の時点で価格をしっかり伝えてくれる業者はほとんどいない▽いくらなら買ってもらえるか年産ごとに見定めながら販売する結果、多くの生産者の生産費を満たさない時期も相当あった▽需給が緩んでいる時期は販売価格の理解が得られない―など。
 卸段階では、▽価格決定は、基本的に他社との競争。コストを説明するが、結局はお客様に好ましい値段に決まるため、コストを積み上げた値段が採用されることは厳しい▽米が足りないここ1年は、コストについて話しやすいが、余剰しているときはコストを考慮する前提はないのが実態。▽コストの多くを占める玄米価格は、基本的に全農相対価格が大きく影響。ただ、コストが全農相対価格に反映されないという話を聞くので、結局需給関係が悪くて価格が上げられないということに尽きるのではないか▽産地・卸のコスト上昇分を取引上考慮するのは当然。逆に言うとコストの上昇を明確にして提示することを求めたい。
 小売/実需段階では、▽高い、安いではなく、安定した価格の米がほしい▽長い歴史の中で常識的に買える値ごろ感が形成されてきた。その前提で、価格は前年の相場を踏まえて決めており、個々のコストまでは言及されてないのでは。
 これらに対し、消費段階の意見は、▽適正な価格に対して理解はするものの、急激な価格上昇を受け入れられない消費者もいる。段階を経た価格転嫁や丁寧な消費者への周知が必要▽物価が高騰する中、苦しんでいる人が多いことは分かってほしい。農業を支えるためにも消費者が理解して、押し付けではなくそれぞれに合った消費行動をすることが大事―など。
 江藤拓農林水産大臣は定例会見で、「米はある。昨年よりも18万トン多い、679万トンだ。このような状況の中、米は十分に供給されているのに、市場に出てこないのであれば、どこかにスタックしていると考えざるを得ない」と述べ、投機的な動きも牽制している。
 生産者には、米価の上昇は歓迎すべきことであるものの、急激な上昇が需要に与える影響も大きい。動向を注視したい。

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