遠隔操作の開発進む/6年度林業イノベーション現場実装シンポジウム開催

「~新技術が拓く林業の未来~」をテーマに掲げた令和6年度の林業イノベーション現場実装シンポジウムが5、6の2日間にわたって行われた。林野庁と林業機械化協会が主催した初日の5日は、都内新木場の木材会館で、林野庁と森ハブ(林業イノベーションハブセンター)の事務局を務める日本森林技術協会主催の2日目は都内六番町の主婦会館プラザエフでそれぞれ開かれ、これから林業を活性化させていく上で欠かせない林業機械化やデジタル対応のあり方、さらにはこの先の木材需要に結びつく木質系新素材の可能性について情報を発信、提供した。シンポジウムでは、事業報告やパネルディスカッションなどで、現状やこれから進むべき方向、課題などを掘り下げた。
令和6年度の林業イノベーション現場実装シンポジウムは2日間にわたり、2会場で行われた。林業の安全性や生産性の向上、さらにはより魅力ある産業に発展させていく上で必要不可欠になっている新技術について、木質系新素材、林業機械そしてデジタル対応の3分野を取り上げて、今後さらに重要性を増していく林業イノベーションのあり方を掘り下げた。
5日に木材会館で開かれたシンポジウムには定員を上回る、機械メーカーの担当者、大学や試験場などの研究者など260名が参加、機械開発の現状からこれからのあり方を展望した。
最初に主催者として林野庁の小坂善太郎次長と林業機械化協会の島田会長が挨拶。小坂次長は、「伐って、使って、植えて、育てる」の循環を確立して次の世代につなげていくことが最重要な課題だとした上で、植えるということは再投資になるわけで、儲かる林業、採算性の高い林業を作っていかなければならない、と指摘。
そのためにも「今回のタイトルにあるような林業イノベーション、今までにない技術を興して、これを広げていくことが重要である」と強調し、「今日のシンポジウムでは色んな新しい取り組みが出てくると思います。皆さん持ち帰って、自分の所の現場に当てはめて、現場で使うためにはどういう作業システム、施業体系を含めて変えていかなければならないかを検討していただきたい」と期待を寄せた。
また、島田会長は「林業機械の開発の現場から課題や展望、現場実装に多くのヒントを与えられるような場にしたい」と今回のシンポジウムの意義を示しながら、林業機械については、昨年の福井での森林・林業・環境機械展示実演会の来場者数や今回のシンポジウムへの参加者数から強い関心が寄せられているとし、「林業機械は、森林・林業に活力を与え、日本の林業に希望をもたらすことにつながるんだと、期待を持っていただいていると思う。機械化の一層の推進につながることを祈念している」と成果に期待を寄せた。
この後、午前中の「木質系新素材の開発・実証」の第1部に続き、午後の林業機械の開発・実証では、林野庁の補助事業で遠隔操作技術や自動化に取り組んでいる松本システムエンジニアリング、イワフジ工業、諸岡、NTTドコモの開発担当者がそれぞれ動画を活用しながら現状を説明、進捗状況を報告した。
第3部の新しい林業経営の事例の発表に続いて、「技術は林業の未来を変えるのか」と題しパネルディスカッションし、これからの林業機械化あり方を探った。
2日目は、森ハブ事業やデジタル林業戦略拠点構築推進事業の報告とデジタル化がどこまで進んでいるかを話し合った。









