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令和7年2月10日発行 第3539号 掲載

産業界と連携強化/農業技術革新・連携フォーラム

 農研機構、経団連、日本農業法人協会は2月3日、「農業技術革新・連携フォーラム2025」のオンライン開催をスタートした。同フォーラムは、農業の先端・成長産業化に向けたイノベーション創出の実現には農業界、経済界、研究者、政府等の連携強化が鍵となることを踏まえ、主催団体らが相互に理解を深め連携することにより、農業生産の現場における更なる技術革新の実現を通じて日本農業の安定的かつ持続的発展及び、国民生活の向上に貢献するために2017年より毎年開催されているもの。8回目となる今回は、3月21日まで約1カ月半にわたり、特設サイト(https://rf2025.gakkai.online/)にてWeb開催されている。同サイトにて新規登録を行えば無料でコンテンツを視聴できる。
 主なコンテンツは、(1)主催者挨拶(2)基調講演(3)展示会(スマート農業、生産・基礎技術、資材機材、経営管理など31件)(4)4つの分科会などとなっており、(1)~(3)はオンデマンド配信、(4)はライブ配信及びオンデマンド配信が混在する。
 主催者挨拶では、農研機構理事長・久間和生、経団連農業活性化委員長・礒崎功典、日本農業法人協会会長・齋藤一志の3氏が開会挨拶の言葉を寄せた。そのうち久間氏は同フォーラムについて、我が国農業の持続的発展と成長産業化に向けて農業界産業界のニーズと研究機関の技術やノウハウをマッチングさせることを目的として開催してきたと説明。我が国はかつて先端技術で世界を圧倒し産業競争力は世界1位だったが、現在は30位以下に転落しており、鉄鋼・半導体・自動車など強い産業で世界を牽引してきたものの、自動車の後に続く産業が育っていないことが大きな問題と指摘。
 このような中で、農業・食品産業が伸び代の大きな成長産業として我が国を牽引する次の産業候補の1つと考えているが、農家数の大幅減や気象災害の多発、地方衰退など農業を取り巻く環境は厳しさを増しており、昨年改正した食料・農業・農村基本法の下で日本の農業をいかに守り発展させるか、次の産業としていかに育てるか、今がまさに正念場だと語った。そのうえで、新たな価値につながるキー技術はAIとバイオを活用したスマート農業食品技術であると述べ、農研機構としても今後一層研究を加速するとともに連携を強化して成長産業化に貢献していくと語った。
 また、齋藤会長は、現在の農業環境は農業者の減少が加速度を上げて進んでいると指摘。農林水産省によると、基幹的農業従事者は2000年の240万人から22年に123万人になり、30年には54万人、40年には30万人まで減ると見通され、食料生産供給の減退が懸念されるとした。一方で農業法人は3万8000経営体まで増加しており、農業法人の大規模化と食料増産への期待が増すばかりだと述べ、法人経営においては少人数で大規模生産が可能になるような施設・機械・農法・種子の開発とその実装が急務であり、今回のフォーラムに期待したいと語った。
 基調講演ではファーム・マネジメント・サポート代表の梅本雅氏が「日本農業の展開と技術革新」で講演。サブタイトルに「スマート農業技術、データ活用、生産方式の革新」を掲げており、日本農業の展開において今後の技術革新の方向はこれらの3つを同時に進めていくことが重要だと語った。現状を踏まえると、今後の日本農業は省力化を図りながら収量・品質を向上させ、環境負荷も軽減させる技術対応が求められると述べ、さらに非熟練者でも効率的に作業を行っていける方式が必要なことから、スマート農業による技術革新が必須になると語った。一方で、スマート農業は先端技術の活用のみならず、新たな品種導入や作目構成、栽培方法の改善、農地の大区画化など生産方式の改善が重要になるなどとした。
 また、オンライン展示では、「システム・IT」「農業機械・資材等」「その他」の3項目に分かれて、研究機関や企業による31の技術展示が行われた。うち20件以上を占める農研機構をはじめ、(株)クボタ、JA三井リース(株)、(株)堂島取引所、(株)Rootなどが最新の農業技術を紹介。農研機構は生育予測ツールやWAGRIなど、同機構の研究成果を幅広くアピール。クボタはしおれ検知式自動潅水制御システム「Hamirus」を紹介した。

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