MENU
令和7年2月10日発行 第3539号 掲載

和食で健康長寿/和食文化国民会議がシンポジウム

 一般社団法人和食文化国民会議(伏木亨会長)は4日、都内千代田区の秋葉原UDXにて、調査・研究部会「和食と健康」シンポジウムを開催した。
 13回目となる今回のテーマは「腸内環境の重要性と和食との関り」。研究発表として、十文字学園女子大学教授の辻典子氏による「免疫機能と食生活の関係性について」、東京医科大学准教授の永田尚義氏による「日本人の大規模データから見えてきた健康長寿の為の腸活」の2講演が行われた。
 同国民会議の活動報告などに触れながら開会挨拶をした調査・研究部会長の中澤弥子氏は「『和食』がユネスコ無形文化遺産に登録されて、2023年12月4日で10周年を迎えた。これを機会に、一層『和食』を盛り上げていきたいと考えている」と述べ、参加者に協力を仰いだ。
 続く研究発表では、まず辻氏が、科学的なエビデンスに基づいた食による、健康で本質的に豊かな暮らしの提案と発信により地域社会に貢献すること、そして、和食文化を親から子へ、地域から世界へと伝えていくことの大切さを説いた。
 「良い食は、良い人生を創る」とし、食品と免疫の関係を説明。腸内環境を通じた免疫機能の維持が、がん・感染症を予防する感染抵抗性や、リウマチ・腸炎・アレルギーなどを予防する抗炎症の双方に効果があることを示した。
 そして、納豆や漬物、味噌、しょう油など日本の発酵食品には、▽プロバイオティクス=ヒトに有益な作用をもたらす微生物▽プレバイオティクス=プロバイオティクスの餌となり、その活動を活性化させる―という成分が含まれており、その両方を一緒に摂取すること(シンバイオティクス)で、免疫機能の活性化や腸内細菌叢の安定化が期待できるなどとした。
 次に永田氏が、5200例にも及ぶ日本人の大規模データを基にした研究結果を報告した。
 腸内細菌は、免疫を保つ短鎖脂肪酸や幸せホルモンと呼ばれるセロトニン、各種ビタミンなどの生成に関与しており、ヒトの健康を維持するために重要な役割を果たしていることを強調。そして、日本人の腸内細菌に最も悪い影響を及ぼす因子は薬剤であり、その中でも胃薬の影響が大きいと述べた。
 一方、腸内細菌を介した健康増進効果が高い食品として、繊維が多い食事や発酵食などの和食をあげ、特に納豆の健康効果が高いことを示した。

カテゴリー別最新ニュース