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令和7年1月27日発行 第3537号 掲載

播種面積2倍以上に/埼玉県がスマート農業オンラインセミナー開催

 埼玉県は20日、「埼玉県スマート農業オンラインセミナー」を開催した。埼玉県スマート農業普及推進プラットフォームの会員向け事業で、農業者、農機メーカー、農機販売店などが対象。
 1回目の今回は、石川県との連携企画で主穀をテーマとし、「大麦の生産拡大と低コスト化を目指したデータ駆動型水田収益向上モデルについて」(石川県農林総合研究センター農業試験場中央普及支援センター主任技師・植松繁氏)、「ICTブルドーザの農業への活用と今後の取組について」(公益財団法人いしかわ農業総合支援機構アドバイザー・永畠秀樹氏)、「ドローンによるリモートセンシング技術を活用した水稲の適正施肥の推進について」(埼玉県農業技術研究センター水田高度利用担当技師・荒川直也氏ら4名)の3講演が行われた。
 最初に登壇した植松氏は、大麦の作付面積拡大と低コスト化に向け、(1)無人トラクタ等の活用によるスマート播種体系(2)センシング・収量データ等に基づいたデータ駆動型スマート施肥システム―の実証結果を報告した。(1)については、1日当たりの播種面積が慣行比2・2倍になったことや、1・6ヘクタール区画の圃場において作業時間が約28%削減できたことなどを示し、大区画化による作業効率の向上効果が特に高いなどとした。(2)については、ザルビオとKSASを使ったスマート追肥と可変堆肥散布の実証成果を説明した。スマート追肥では、作業時間を56%削減、追肥での投下窒素量を10アール当たり520グラム削減。可変堆肥散布では、化学由来窒素の年間使用量15・5%削減を実現。さらに、これらの実証で、1日当たりの播種面積が倍増したことにより適期播種が可能となり、令和6年産大麦の単収が約4割増加したなどとした。
 ドローンによる水稲の適正施肥についての講演では、荒川氏がリモートセンシングによる追肥診断の研究について解説した。ドローンを活用した空撮は、生育診断や圃場の全体把握が簡単にできるようになるなどメリットが大きいが、空撮用マルチスペクトルカメラは高価であることが課題となっていた。通常の生育診断では、マルチスペクトルカメラを用いて生育の指標となるNDVIを算出するが、埼玉県農業技術研究センターでは、通常のデジタルカメラでも算出可能なVARIによる診断方法を開発。同県東松山農林振興センターの稲村隆治氏らが、この技術を用いた現地事例を報告した。勘に頼ることなく穂肥を実施できる、生育に応じてきめ細かい散布が可能、基準のない品種でも追肥の判断の参考になるなど、リモートセンシングの有効性が地域生産者にも理解されたとし、今後の普及拡大に期待を寄せた。
 なお、同セミナーは2月13日に第2回施設園芸編を予定しており、2月10日まで参加申し込みを受け付けている。詳しくは、埼玉県HPまで。

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