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令和7年1月20日発行 第3536号 掲載

EIMAが示す農の未来:人気のマキタ電動工具/イタリア・国際農機展レポート5

 前回に続き、EIMA2024に出展した日本企業の出展概要をみる。総合電動工具メーカーのマキタは、EIMAの5つのテーマ別展示会のうち、「EIMAグリーン」に出展した。同社は1970年にアメリカに進出して以来、世界約50カ国に直営の営業拠点を設立。その中でマキタイタリアは2024年に50周年を迎えた。同国はじめ欧州にて、マキタは電動工具の人気ブランドとして根付いている。ブースでは、マキタイタリアの販売担当者が応対。新製品として、ハイパワー・長寿命・高耐久の「40Vmaxリチウムイオンバッテリー」を活用したXGTチェンソーの新シリーズ「UC021~026GZ」をアピールした。同チェンソーは、本体重量がわずか3・4キロで1600ワットの出力を実現。これは、以前のモデルより40%高く、35立法センチガソリンモデルに匹敵するという。剪定から枝払い、大きな幹の切断に至るまで、様々な作業の効率と管理性を兼ね備えているとした。また、農業における新製品としては、ブラシレス手押し車「DCU601Z」を紹介。最大300キロまでの重量物を安定して輸送できる同製品は、12度の傾斜まで上れる能力を持ち、屋外にて農作物の運搬などに活用できる。また、電動リフトで荷物を地上1020ミリまで持ち上げることができるため、ユーザーの身体的労力を軽減する。同社担当者は今回の出展のテーマとしてマキタグループが目指す「ゼロエミッション」を示し、バッテリー駆動による低振動・低騒音なマシンによって、環境への影響を最小限に抑えながら安全に使用できる快適性を実現していると述べ、「親切で静か、パワフルに働く。これが日本式だ」と笑った。「イタリアでは習慣を変えることに抵抗があるが、新しいものが明らかに良いとわかればゆっくりと変えていく。マキタ製品の良さを時間をかけて周知した結果、今ではイタリアでも高い評価を受けている」と胸を張った。ブースでは、その他、電動のブロワや芝刈機、研磨機など同社が展開する様々な電動工具が並べられていた。一方、トプコンは、テーマ別展示会の1つである「EIMAデジタル」に出展。新製品の自動操舵システムのエントリーモデル「Value Line」シリーズ及び、今回のEIMA技術革新アワードで「佳作」を受賞した「SNIPER」をPRした。同社イタリア拠点でビジネスソリューションシニアマネージャーを務める横瀬早紀子氏が案内してくれた。食分野では農機の自動化など、農業DXソリューションを提供しているトプコンだが、EIMAでは目玉機種として自動操舵システムのエントリーモデル「Value Line」シリーズを出品。「これまでプレミアム価格帯の自動操舵システムを提供していたが、昨今は市場構造が変わり、エントリーレベルで精密農業をしたい要望が増えてきた。そうした声に対応した製品」だという。同シリーズはハンドル、7インチまたは10インチのディスプレイ、GNSS受信機で構成され、座席に座ってハンドルの操作ボタンを押すだけで、自動操舵のON・OFFやA―Bライン作成ができるという簡単操作。プレミアムモデルの約半額という求めやすさを実現し、イタリアでは主にワイン用ブドウ畑や野菜畑、果樹園など中小規模の農業者に提案している。シンプルながらもきちんとデータの収集・記録・通信を行うことができ、「特にEUでは規制が厳しく、肥料散布量などのデータ提出が必須となっている」とした。エントリーモデル発売を待ちかねていた顧客も多く、EIMAでは歓迎する声が多かったという。同シリーズは日本を含む世界中で販売されている。一方、EIMAアワードで佳作を受賞した「SNIPER」は、ワイン用ブドウ畑における精密農薬散布を実現するスプレーキット。超音波センサーとコントロールユニットで構成され、スプレヤーに取り付けて可変速度の噴霧制御を行う。センサーで実際の葉の量を自動で読みながら、葉の多い・少ないに合わせて散布量を自動調節する技術が今回表彰された。イタリア・フランス・スペインはワイン用ブドウ栽培が盛んだが、近年は資機材価格上昇で苦しい状況にあるため、生産コストや環境負荷の低減につながる同技術に注目が集まっている。取り付けるスプレヤーは汎用性が高く、様々なメーカーと連携しているが、日本においてもリンゴの防除用に連携の話を進めているなどと語った。

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