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令和7年1月20日発行 第3536号 掲載

「海外から稼ぐ力」強化へ/政府・関係閣僚会議

 政府は10日、総理大臣官邸で第21回農林水産物・食品の輸出拡大のための輸入国規制への対応等に関する関係閣僚会議を開催し、輸出拡大等による「海外から稼ぐ力」の強化について議論が行われた。林内閣官房長官は、地方創生2・0を強力に進めるためには、農林水産業を儲かる産業にしていかなければならないとした上で、「新たな食料・農業・農村基本計画において、『海外から稼ぐ力』の強化を新たな柱として位置付ける必要がある」と述べ、各省庁の連携を求めた。農林水産省からは、米輸出の最大化に向けた施策を強化することとし、スマート農業の導入と低コスト生産技術の定着や、輸出産地の規模拡大等に伴う精米施設、乾燥調製施設の整備などの方針が示された。
 林官房長官は会議で、「農林水産業は地方の成長の根幹であり、地方創生2・0を強力に進めるためには、農林水産業を儲かる産業にしていかなければならない。このため、新たな食料・農業・農村基本計画において、『海外から稼ぐ力』の強化を新たな柱として位置付ける必要がある」とし、「稼ぐ力を強めるためには、農林水産物・食品の輸出拡大を加速化することに加えて、食品産業の海外展開やインバウンドによる食関連消費の拡大の取り組みを強化し、双方の施策の相乗効果を高めることが重要」だと指摘した。
 その上で、農林水産物・食品の輸出拡大を加速するための4つの取り組み強化を要請。
 まず、先般決定した経済対策では、前回の本閣僚会議での指示を踏まえ、輸出向けの供給力の向上、国内外の流通体制の構築、非日系など新市場の開拓のための施策が盛り込まれた。これらの施策を迅速・適切に執行し、幅広い品目で、国内から現地まで一貫してつなぐサプライチェーンを構築する。
 次に、輸出の再開・拡大に向けた協議を前に進めるため、昨年9月に、日中間で、ALPS(多核種除去設備)処理水の海洋放出と日本産水産物の輸入回復について認識が共有されたが、関係閣僚は、中国による水産物の輸入停止措置の解除始め、諸外国・地域による輸入規制の早期撤廃の実現に向けて、政府一丸となって取り組んでほしいと指示。
 また、優良品種をしっかりと守っていくため、海外における無断栽培を抑止しつつ、海外からの稼ぎにつなげるため、海外でのライセンス生産を戦略的に推進するとともに、厳格な国内管理を進めるため、制度的枠組みの整備を検討するなど、対策を強化を求めた。
 最後に、ブランド化等による高付加価値化に向けて、地理的表示(GI)保護制度について、現在、登録数は148産品まで増えており、2029年の200産品目標の達成に向け、更なる活用を進めるとともに、加えて、外国人の関心が高い日本のアニメやキャラクターなどのコンテンツ、「伝統的な酒造り」のユネスコ無形文化遺産登録などを絡めたブランディングの促進を提示した。
 また、食品産業の海外展開やインバウンドによる食関連消費は、それ自体、稼ぐ力の強化につながると同時に、日本食・食文化の浸透や日本食ファンの増加を通じて、農林水産物・食品の輸出拡大にもつながるもの。このため、海外展開や食関連消費を拡大するための効果的な施策について、施策の効果を検証するための目標のあり方とともに、具体的な中身の検討を開始。これらの施策の強化・検討に当たっては、民間の知見を活用するとともに、農林水産省のみならず、経済産業省、外務省、観光庁、国税庁始め、関係省庁の連携を強める必要があると述べた。
 農林水産省から提出された資料によると、米輸出の最大化に向けた施策の強化の方向として、米の大規模輸出産地拠点を形成することとし、農地の大区画化やスマート農業の導入等を通じて生産コストを削減し、輸出用米の生産を拡大を図る。具体的には、ドローン・直進キープ田植機などのスマート農業技術の活用により、農薬散布や田植え作業が省力化。労働時間の抑制や施肥量の低減によりコストを削減。
 また、フラッグシップ輸出産地(年間の米輸出1000トン超)を、現在の2産地から拡大することを目指し、輸出産地の規模拡大に対応し、精米施設、乾燥調製施設を整備する。

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