道農業、総じて順調/新春北海道特集

昨年は2005年の調査開始以来、初めて全国の酪農家戸数が1万を下回るという衝撃的な発表がなされた。昨年10月時点で前年同月比5・7%減の9960戸となった。北海道では同4・4%減の4338戸。全国に比べて緩やかではあるが、減少傾向が続く。
農林水産省は、背景の1つに酪農家の所得減少をあげている。2022年の生産コストはエサ代の高騰などでそれまでの10年間の平均より18%上昇。収入はほぼ横ばいのため、手元に残る所得は10年間平均よりも60%減少した。23、24年はより厳しい状況が続いたことから、これ以上の厳しい状況であったことが推察される。
北海道における令和6年産水稲の作付面積(子実用)は9万5000ヘクタール(前年比1700ヘクタール増)で、うち主食用作付面積は8万3700ヘクタールとなった。水稲の10アール当たり収量は592キロ。また、農家等が使用しているふるい目幅ベースの作況指数は103となった。以上の結果から、収穫量(子実用)は56万2400トンで、うち主食用の収穫量は49万5500トンとなった。
全もみ数は5月下旬から6月上旬にかけて一時日照不足となったものの、以降はおおむね高温・多照で経過したことから「やや多い」となった。登熟は、7月下旬から8月上旬に一時日照不足となったものの、以降は高温傾向が続いたことにより順調に進んだ。
全国の小麦(子実用)の作付面積は23万1600ヘクタール(前年より100ヘクタール減、前年比100%)で、前年産並みとなった。全国の小麦(子実用)の収穫量は102万3000トンで、前年産に比べ7万1000トン(6%)減少した。10アール当たり収量は442キロ(前年455キロ、前年比97%)。
北海道は、作付面積13万1800ヘクタール(前年より500ヘクタール減、前年比100%)。収穫量は70万7800トンで、前年産に比べて9300トン(1%)減少した。10アール当たり収量は537キロ(前年517キロ、前年比104%)と、全国に比べて良好な結果となった。
ビートは一昨年、夏の猛暑で収穫量が340万3000トンで前年産に比べて14万2000トン(4%)減少。産糖量は44万7537トン(前年比79・6%減)で、昭和61年の糖分取引開始以降で最も少ない量となっていた。今年は昨年に比べて糖度が上がっており、平年並程度に回復が見込まれている。ビート収穫時期に訪れた農家では青々とした葉が圃場一面に広がり、今年のでき栄えの良さを感じることができた。
道産大豆は一昨年、記録的な豊作となり、前年比5%増の11万4600トンと農林水産省の統計調査で記録の残る1948年以降、過去76年間で2番目に多い収穫量となっていた。近年、生育期間の天候が良好な場合に増加傾向にあり、令和6年産も期待されるところである。
道産のジャガイモ、タマネギも順調だった。全国の他の産地で多雨や低温による生育不良から生産量が減少していたが、北海道からの供給が始まるとともに、価格も落ち着き、消費者の懐を救うこととなった。
脱コロナ以降、海外の物価高騰等から起因する資材コスト上昇や価格の高止まりで、営農は厳しい状況にあるものの、昨年は作物の生育状況のみに焦点を当てれば総じて順調に推移したといえる。
今年も引き続き、生産コストを抑えるための製品提供が重要になることは間違いないものの、一方で猛暑や多雨などの気候変動対応も徐々に難易度が高まっていくことだろう。そういう意味でも、より現場ニーズに合った地道な製品供給が求められる。









