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令和6年12月16日発行 第3533号 掲載

EIMAが示す農の未来:品質評価される井関/イタリ・国際農機展レポート4

 前回に引き続き、EIMA2024に出展した日本企業の出展概要についてみていく。井関農機はガーデニング・公園・スポーツ施設の管理機器・設備などを集めたテーマ別展示会「EIMAグリーン」のスペースに出展。イタリアで65年の歴史を持ち、小規模農業やグリーンソリューション向けの多目的機械を提供しているバルビエリグループと共同出展し、小型トラクタTM3187(16馬力)やTM4230(21馬力)、集草専用乗用モーアSXG324(20馬力)・SXG327(22馬力)などを展示した。小型トラクタTM4230は、イタリアでは初めて披露した新製品。井関農機の欧州・オセアニア向け商品のボリュームゾーンであるTMシリーズにおいて、フルモデルチェンジして2024年3月に新発売した。同シリーズは景観整備プロユーザーからホビーファーマー、個人ユーザーまで幅広く活用されているが、今回のモデルチェンジでは仕様装備や基本性能を大幅に見直し、純正キャビンや乗り越え対応モーアデッキの設定等、市場要望の織り込みを図った。同社ブースでは、イタリア拠点のバルビエリ社にて販売ディレクター及びマーケティングを担当しているロベルト・ピエトリ氏に話を伺った。ピエトリ氏によると、イタリアで知名度を誇るバルビエリグループは「代理店として12年にわたり井関の機械をイタリアで独占販売している」と誇らしげに説明。同グループの3分の1の売上げが井関農機の機械であることを示し、井関の機械は非常に重要な位置づけだと語った。そのうえで、今回の展示の目玉は新製品のトラクタTM4230だと語り、TM4230並びに乗用モーアSXG324・327とも、欧州で活用が進んでいる環境負荷低減効果が高いHVO燃料(水素化植物油)に対応していることや、井関農機の機械は欧州の排ガス規制ステージ5基準に適合したエンジンを早くから搭載しており、勢いのあるインドメーカーなどに比べて技術面にて進んでいることなどをPRした。ピエトリ氏は「井関は約12年前にイタリア農機市場に進出したが、当時は既に様々の国内外の競合企業が多数存在し、競争していた。それにも関わらず、井関の商品は『仕上がりが非常にいい』など品質の面で評価が高く、徐々に知名度が高まっている。トラクタにしても、草刈機にしても、長年知られている強い地場メーカーに比べても評価されていると感じる」とイタリア市場における井関農機の高い評価を紹介。それを踏まえて、「EIMAでは、ネットで井関の商品を知った人が実際に本物を見たい・触れたいという目的で来場するケースも多く、こうした実機展示の重要性を実感している」などと展示会の意義を述べた。一方、ポンプメーカーとして国内外で名高い工進も「EIMAグリーン」に出展。同社は1948年に創業し、75年以上の歴史をもち、世界約160の国と地域で事業を展開するグローバル企業だが、今回のEIMAでは「70年の歴史」のコピーを掲げ、同社が展開している各種の水中ポンプやトラッシュポンプ、噴霧器、発電機、ポータブル電源、キャリー式草刈機、ハンディチェンソーなど幅広い主力製品を取り揃えた。汚物用水中ポンプ「ポンスター」をはじめ、バッテリーが共通で使える「スマートコーシン」シリーズとして、充電式水中ポンプや、今年4月に新発売した充電式ハンディチェンソーなど紹介していた。同社ブースでは小原英一代表取締役社長らが応対してくれた。同社によると、「おかげさまで工進のポンプは長年にわたり欧州で売れていて、EIMAにも前々回から継続して出展している。ただ、工進のバッテリー製品は日本ではホームセンター等で非常に好調だが、欧州にはまだ進出していないことから、今回のEIMAでは日本で販売している商品を紹介して、反応を見るのが出展の目的。反応が良ければ、欧州向けスペックの製品を準備して展開したい」という。実際の来場者の反応について伺うと「ハンディチェンソーが非常にいい。ハンディチェンソーはイタリアの地元メーカーも数多く展開しているが、上々の反応。発電機についても関心が高い」と感触の良さを語った。開幕初日の取材であったが、初日から良い滑り出しとなったようだ。さらに「EIMAはイタリアや欧州の人はもちろん、遠くはアフリカや南米からも幅広い関係者が視察に来るので、そうした世界展開を視野に入れて、代理店になるような人とつながることができれば」などとマーケティングの展望を語った。

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