6年度の林野関係補正予算:高性能機の導入支援/林業機械特集

林野庁はこのほど、11月29日に閣議決定された令和6年度林野関係補正予算の概要をまとめた。既報の通り、公共、非公共とを合わせ1416億円規模の同補正予算は、森林整備事業・治山事業、山林施設災害復旧等事業、林業・木材産業国際競争力強化総合対策、花粉の少ない森林への転換促進緊急総合対策、燃油・資材の森林由来資源への転換等対策、森林病害虫等被害拡大防止緊急対策、シカによる森林被害緊急対策、被災木材加工流通施設等緊急復旧対策などを主な取り組みとしている。
中には、高性能林業機械の導入支援や林業機械の自動化・遠隔操作化の開発・実証を支援する取り組みも含まれている。予算の概要をみる。
【林業・木材産業国際競争力強化総合対策(一部公共)】
459億円を計上しているこの対策は、林業・木材産業の国際競争力の強化や国内需要の拡大を図るため、林業・木材産業の体質強化に向けた取り組みなどを総合的に支援するもので、次の5つを推進する。
(1)林業・木材産業の生産基盤強化(一部公共)=111億円、路網の整備・機能強化、再造林の低コスト化、高性能林業機械の導入、木材加工流通施設の整備、物流効率化等を支援。
(2)林業のデジタル化・イノベーションの推進=5億円、林業機械の自動化・遠隔操作化技術や木質系新素材の開発・実証、森林資源情報のデジタル化を支援。
(3)建築用木材供給・利用の強化=30億円、木造公共建築物の整備、JAS構造材の利用実証や供給体制構築、CLT等に係る技術開発や建築実証、外構部の木質化の推進等を支援。
(4)木材需要の創出・輸出力の強化=3億円、日本産木材製品のプロモーション活動、輸出先国のニーズに対応した製品・技術開発、特用林産物の輸出拡大等を支援。
(5)林業の担い手の育成・確保=6億円、林業における新規就業者への体系的な研修、労働安全衛生装備・装置の導入等を支援。
また、花粉症対策等の推進では、花粉症解決に向けた緊急総合対策と森林病害虫等被害拡大防止緊急対策の2つに取り組む。
花粉症解決に向けた緊急総合対策では、次の5つを展開する。
(1)スギ人工林の伐採・植替え等の加速化=15億円、スギ人工林伐採重点区域における伐採・植え替えの一貫作業・路網整備の推進や森林所有者への働きかけを支援。
(2)スギ材需要の拡大=15億円、住宅分野におけるスギ材の利用促進、集成材工場・保管施設等の整備、需要拡大に向けた機運醸成を支援。
(3)花粉の少ない苗木の生産拡大=19億円、官民をあげた花粉の少ない苗木の増産体制の整備、苗木生産や品種開発の期間を短縮する革新的技術の開発を支援。
(4)林業の生産性向上及び労働力の確保=5億円、意欲ある木材加工業者に対する高性能林業機械の導入、他産業・他地域との連携による労働力確保等を支援。
(5)花粉飛散量の予測の高度化・飛散防止=3億円、森林資源情報の高度化、スギ花粉の飛散防止剤の実証試験・環境影響調査の実施を支援。
また、7億円を計上した「森林病害虫等被害拡大防止緊急対策」は、令和4、5年の1・2倍程に広がっている松くい虫やナラ枯れの被害拡大地域における被害木駆除を推進する。特に長野県、東北地域などが対象となる。









