農林省、企業等との連携加速/農業女子特集

農林水産省北海道農政事務所札幌地域拠点は11日、北海道札幌市のACU中研修室及びWebにて「女性活躍推進セミナー~農業の未来を共に考える~」を開催した。 開会挨拶した拠点地方調整官・青木良一氏は、政府が策定した第5次男女共同参画基本計画では農協役員に占める女性割合を早期で10%、さらに15%を目指すと目標に掲げているものの、いまだ達成されず、目標達成に向け、さらなる努力が必要と説明。そこで今回は管内JAで役員として活躍している女性に集まってもらい話を聞くと述べ、本日の内容を女性活躍や多様性の推進に役立ててほしいなどと語った。
次いで北海道農政事務所次長・坂本里美氏が「女性役員登用における情勢」を報告した。全国・北海道とも基幹的農業従事者の数は減少傾向にあるが、そのうち令和6年の女性の割合をみると、全国38・7%に比べ、北海道は42・5%で、道内では全国に比べて女性が重要な担い手になっている。ただし農協に着目すると、全国506農協のうち女性役員がいないのは74農協で、そのうち95%にあたる71農協が北海道に集中しており、道内農協における女性役員登用が進んでいない実態を示した。坂本氏は多様性の役割に触れ、世界時価総額100億ドル以上の企業における女性取締役の有無と株価パフォーマンスの関係をみると、女性取締役がいる企業はいない企業に比べ株価パフォーマンスが良く、特にリーマンショック後の厳しい環境変化に対して回復が早い傾向にあるとデータを示した。不確実性の時代といわれる中で、女性など多様性を持った意思決定を行っていることが生き残りに必要になっているなどとした。
続いて、道内のJA女性理事・参与の計4名及びコーディネーターによる議論が行われた。女性の役員登用が進みにくい課題として、▽農家1戸のうち農協正組合員に男性1人しか入っていない▽一家の農作業の男女別の役割分業のあり方が、そのまま男性を経営者として固定化▽家族全員が正組合員になってはどうか―などがあげられた。また、理事になって良かったことは、▽農業経営について分かった▽自分が理事に選ばれた意味や役割を考え、あえてこれまで手を付けてこなかった部分に意見を言うようにして改善が進んでいる▽女性だからというより、経験の違いから男性と違う発想が出る。そうした多様な発想が農協経営に必要なのでは―などの意見が寄せられた。









