各社の対応/兵庫県特集

ヤンマーアグリジャパン(株)中部近畿支社(山崎有支社長)の兵庫県管内では、農機の買い控えや離農なども影響し、第2四半期まで厳しい農機市場に直面しつつも、米価の上昇を機に、9月末頃からは回復の兆しがあった。それでも一部の大規模農家に恩恵があったものの、兼業・小規模農家は農機更新が難しい状況にあるようだ。
2024年4~9月におけるトラクタ、田植機、コンバインの販売状況は前年同時期と比べて厳しい状況だった。9月以降は大規模農家による更新もあり、大型農機の荷動きが活発化してきた。
トラクタはGKシリーズ(13~18・5馬力)からYT2シリーズ(25~33馬力)、YT3シリーズ(28~57馬力)に人気が集まる。田植機はYR4J(4条植え)、YR6D(6条植え)、コンバインはYH217(2条刈)、YH571A(5条刈)といったところが管内の主流となっている。
3機種以外では米価の上昇の影響もあってか、乾燥機が活発な荷動きをみせた。そのほか昨年からの積極的な実演が奏功し、ラジコン草刈機「YW500RC」の評判が広がり、売れ始めているという。
同機はこのほど、みどり投資促進税制の対象機種に認定されたばかりだ。同機の導入により除草作業を省力・効率化し、化学農薬の使用低減につなげることができる。また、全長1175×全幅870×全高630ミリ、機体重量155キロとコンパクトなボディーということもあり、水田の法面や果樹園など、草刈りのしにくい場所の除草にうってつけだと注目を集めている。
営業面では訪問および実演に注力している。兵庫県を統括する加西事務所の塚本智勝エリアマネージャーは「訪問活動は営業において欠かせません。実演は主に前述のトラクタとミニ耕うん機などをセットにして行う。田植機とコンバインはそれぞれ時期中に実演します」と話す。
同事務所は淡路島の2拠点を除き、兵庫県(本州)の7拠点を担当している。同事務所の敷地内には中播アグリサポートセンターがあり、県下の大型農機の整備はここで一手に引き受けている。
塚本マネージャーは「整備工賃の売上げの比重は高い。今後も整備作業の細分化による適正価格をお客様に明確に示しながら、アフターサービスの充実を図り、時期中にお客様の手を止めないよう整備の徹底を呼びかけていきたい」と力を込める。
三菱農機販売(株)西日本支社(長島史治支社長)の近畿支店(兵庫県丹波篠山市)はこれまでの動きについて、止まらない離農や農地集積(特に中山間地域)の停滞なども影響し、主要3機種の4~9月の販売は昨年同時期に比べて微減となった(台数ベース)。
トラクタは13~25馬力クラスが落ち込んだものの、30馬力クラス、特に「GAシリーズ(30~36馬力)」と「GJE33(33馬力)」が出荷台数を伸ばした。田植機は4条植えクラスがめっきり減り、5、6条植えも減少傾向にある。一方で8条植えの荷動きが活発化しており、新製品「XPS8(8条植え)」の引き合いが増えている。
勝井正純支店長は「ペースト施肥仕様の田植機の拡販にかなり力を入れている。そのため近畿地区ではペースト施肥仕様が売上げ(田植機)の約4割を占める。実際、同機の導入により米の食味が上がったというお話も聞く」と話す。一方、コンバインは4条刈が管内で主流となっており、Vシリーズの「435A」や「450A」といった型式に人気が集まっている。
同支店では顧客に向けた事前の点検・整備の呼びかけを徹底しており、適期外の農機を同支店に預ける農家も多い。そのため故障する農機が年々減る傾向にあるようだ。かような状況で、大規模担い手による農機の更新は適宜あり、小・中規模農家による更新は減りつつある。従って整備事業は好調で売上げに貢献する中、全体的な農機更新はやや苦戦気味という。
主要3機種以外では今夏の米騒動に伴い、米の貯蔵目的で保冷庫が大いに売れた。同支店の管内では地元の土木・建築や運送関連の企業が農業に進出する事例も増えている。これら企業は10ヘクタール以上の規模で農業を展開するため、これに係る農機の需要も高まっている。また豊岡市内では「オーガニックビレッジ」宣言も相まって、除草機がよく売れている。
今後の動きについて、「従来のGSトラクタをフルモデルチェンジした新製品『XS(クロスエス)シリーズ(18・2~25馬力)』の拡販に重きを置き、実演を随時行っていく。18・2~25馬力は近畿管内および西日本地域に適合する馬力帯であるため、しっかりとPRしたい。XSシリーズは好評のなか受注もいただいている状況」と勝井支店長は力を込める。
2025年1月には篠山、氷上の両営業所の合同展示会を近畿支店の敷地内で2日間にわたり開催する予定。期間中は600人の来客を見込む。3月は但馬営業所にて日高(営)との合同展示会を開催する予定である。展示会では三菱マヒンドラ農機の商品とサービス内容をしっかりと来場者に説明することを第1の目標に掲げる。そこから提案・販売につなげていく構えだ。









