獣害対策装置を開発/岡山理科大

岡山理科大は11月26~28日に東京都江東区の東京ビッグサイトで開催された「アグリビジネス創出フェア2024」(農林水産省主催)で、山梨県の(有)ティ・エム・ワークスと共同開発している獣害対策装置「くまドン」と「鹿ソニック」を紹介した。
「くまドン」はAI技術と高周波威嚇を組み合わせた最新のクマ対策センサー。AIがクマを検知し、高周波で撃退する仕組みだ。
低周波音を利用し、範囲内に接近したクマやイノシシを撃退することで、人が暮らす場所と動物との住み分けができるようになる。農地やキャンプ場など様々な場所で活用でき、イノシシにも効果がある。
AI動体検知カメラを接続することにより、赤外線センサー仕様と異なり、草の揺らぎなどでの誤検知をなくした。これにより市街地での使用を可能にした。
2019年から北海道内で継続的な実証実験を行っており、効果を確認している。電気柵や鉄柵などと併用することでさらなる効果が期待できる。
「鹿ソニック」は、人間には聞こえにくい音を発生させることで動物に警告する装置。照射距離50~70メートルの「鹿ソニック」と同100~150メートルの「ハイパー鹿ソニック」の2つのシリーズがある。
シカと自動車、列車などとの衝突事故を減らすため、ティ・エム・ワークス社独自の高周波技術によるロードキル対策製品として開発。各地での試験採用において高評価を得た。
現在は、鉄道や空港、高速道路など全国の様々な場所で活用されている。農業、漁業、キャンプ場、ゴルフ場、ゴミステーションなど各方面に合わせた製品へと展開。シカだけでなく鳥やクマ、イノシシ、サルなどにも活用できるように効果を実験中だ。
農林水産省の「全国の野生鳥獣による農作物被害状況について」によると、2022年度の野生鳥獣による農作物被害額は156億円にものぼるという。そのうち約7割がシカ、イノシシ、サルによる被害となっている。また、22年度の森林の被害面積は全国で年間約5000ヘクタール。シカによる被害が約7割を占めている。
同大研究社会連携機構特担教授の辻維周氏は「鹿ソニックは自家用車にも使える。野生生物との衝突事故を減らし、安心安全な暮らしを実現できるよう、これからも研究を続けていく」と話した。









