EIMAが示す農の未来/イタリア・国際農機展レポート2

EIMAの概要に触れた前回に引き続き、今回はEIMAにおける日本企業の出展についてみていく。EIMA2024では、日本からはクボタ、ヤンマー、井関農機、マキタ、トプコン、工進、ニシガキ工業などが出展。また、日本農業機械工業会も小間を構えて活動内容を紹介していた。クボタのブースでは、クボタ・ヨーロッパ社イタリア担当のマーケティング・マネージャーが朗らかに応対してくれた。同社ブースでは、広々としたスペースの中心に柱を据え、クボタが打ち立ててきた具体的な「数字」を電光掲示板で紹介。また、「イノベーション」「持続可能性」などの技術を打ち出し、柱の周辺に電動や自律走行の農業機械を配置した。具体的には、欧州市場向けの電動ゼロターンモアZeシリーズや、電動芝刈機など電動農機をズラリと設置。自律走行のスマート農機では、クボタがヨーロッパで50周年を迎えた記念に作られた50台限定生産のプレミアムトラクタM7―174に、多くの若者が実際に乗り込んでいた。また、この度EIMAテクニカルイノベーションアワードを受賞したクボタBV6160/6190ラウンドベーラーも展示され、来場者が熱心に眺めていた。その他、外側のスペースにはトラクタのM4、M5などを並べたほか、入口には2025年大阪・関西万博のプラチナパートナーであることを示したディスプレースタンドを設置。ここでは来場者が名前などを入力すると万博デザインのクボタ帽子が当たるキャンペーンを行い、親子連れや子供たちが競って応募しており、若い世代が楽しめる企画となっていた。
担当者によると、クボタは今年欧州で50周年を迎えたものの、欧州ではまだクボタを知らない農家もいるほか、クボタが新しい会社だと思っている人も多いという。そこで、同社が134年の歴史を持ち、540万台以上のトラクタを生産し、400を超える幅広い機器が世界に流通しているなど、同社が実現してきた様々な具体的な数字を中央の柱の電光掲示板に表示してアピールしていると語った。イタリアにおけるクボタの農機の評判について聞いてみたところ、「品質の良い製品だという認識がある。操作は簡単で、使いやすく、シンプルだけれども、非常に強く壊れにくい、丈夫な機械という評価をいただいている」と説明。「欧州では、トラクタといえばかっこいいトラクタを求められがち。クボタはその点では実力・実質主義だとみられていたものの、最近ではこのプレミアムトラクタのようにデザインにも力を入れ、人気が出てきている」という。さらに、「EIMAではクボタ商品を新規のお客様に紹介するための展示がメーンになっているが、実際に購入したユーザーが来場して、こうした広いスペースで立派な展示をしているのを見て『やっぱり買って良かった』と喜んでくれることも多い。そういう意味でも展示会は多くのお客様と交流できる大事な場所だ」と力を込めた。また、クボタのグループ会社としては、クバンランド社やクボタジャンニフェラーリ社もEIMAに出展。前者のブースは数々の大型トラクタ作業機を出品。後者の小間では同社の太田耕佑社長自らが案内してくれた。クボタジャンニフェラーリ社ブースでは2022年に子会社化したジャンニ・フェラーリ社ブランドの芝刈機などを展示。新製品の44馬力FC4―441などアピールした。ジャンニ・フェラーリ社は公園などの芝を刈る機械を50年以上前から製造しているイタリアのメーカー。太田社長によると、欧州のプロ向け芝刈機は公共機関が公園などの芝を刈る際に活用しており、機械前方で刈った芝を吸い込んで、後方のタンクに詰める中大型の「センター集草式フロントモア」がポピュラーな技術であり、価格も1000万円以上と高価格帯となっている。クボタは欧州の10倍以上の市場規模を持つ米国にて、刈った芝を集草しないマルチングの技術を20年以上積み重ねてきたが、米国より湿った草が多い欧州では集草が必要であり、また、刈った芝草の処理の有料化が進んでいることから、センター集草式フロントモアの需要が根強い。そこで、欧州で知名度を誇るジャンニ・フェラーリの機械をジャンニ・フェラーリ及びクボタの2ブランドで展開していると説明。太田社長は「クボタは欧州にて、トラクタや建機などでは既に強い販売ネットワークを持っているが、この分野は1からのスタート。クボタの芝刈機はこれまで一般ユーザー向けの低価格帯レンジなどを出しており、このプロ向けハイエンド機械を入れることでフルラインアップが揃った。この分野でクボタのテクノロジーを載せて販売促進していきたい」などと展望を語った。









