福島でサツマイモ作実証/東北地域農林水産・食品ハイテク研究会がセミナー

東北地域農林水産・食品ハイテク研究会(宮澤陽夫会長)は18日、福島県の会津坂下町中央公民館及びWebにおいて、セミナー「高収益作物サツマイモの新しい産地形成を狙う―グリーンな栽培体系への転換サポート事業で福島県会津坂下町の農業を多様化―」を開催した。
開会挨拶した同研究会の門間敏幸事務局長は、全国で注目され、北海道でも生産が急増しているサツマイモについてイチゴに次ぐ輸出品目として国も期待をかけているとし、東北でも生産を広げるとともに、グリーンな栽培体系の取り組みを進めていくため同会も注力するなどと語った。続いて、福島県会津坂下地域農業再生協議会の古川庄平会長の挨拶が代読された。今回は同地域で実施されたサツマイモ作付けの実証試験について報告を行うと述べ、グリーンな栽培体系への転換を図り、同地域におけるサツマイモ生産を振興していくなどと語った。
セミナーでは、▽グリーンな栽培体系への転換サポート事業活用の狙い(荒井康之氏・会津坂下町役場産業課農林振興班農業振興係長)▽サツマイモの導入における有利性と問題点(星野輝彦氏・福島県会津農林事務所会津坂下普及所経営支援課副主査)▽サツマイモ栽培試験に参加して(会津坂下町認定農業者=佐藤武喜氏、古川陽平氏・(株)アルス古川代表取締役)▽サツマイモ栽培のスマート化に向けて(三浦大輔氏・ヤンマーアグリジャパン(株)東北支社アグリサポート部主任)―の4講演が行われた。
荒井氏は水稲作が中心で、農業者の高齢化と担い手不足が進む同町農業の課題解決を図るべく、令和5年度より「グリーンな栽培体系への転換サポート事業」を活用して、土地利用型の高収益作物であるサツマイモの作付け実証試験を実施している旨を説明。広大な農地を荒らさず保全する目的のもと、生分解性マルチの利用、レーザーレベラーを用いた圃場排水対策、専用収穫機の導入などを行い、6年度も実証を進めていると語り、新たなサツマイモ産地になる可能性に期待した。
三浦氏は、ヤンマーが同実証に技術指導・支援で参画しているのを踏まえ、サツマイモ栽培のスマート化に資する技術として(1)直進アシストトラクタ(2)トラクタ牽引式収穫機マルチデガー(3)排水対策(4)営農管理システム・スマートアシストリモートについて紹介した。(1)はオペレータ不足が深刻な中、熟練者でなくても等間隔に作業が可能であり、計画通りの栽植密度で作付けでき、後作業の質も向上可能などの導入効果が得られるなどとした。(2)は自走式の倍以上の能率を持つなど、収穫作業を効率化。(3)は表面排水・地下浸透排水の両排水性を改善する技術として、額縁明渠や心土破砕、穿孔暗渠、レーザーレベラーによる圃場傾斜化などを示した。









