MENU
令和6年11月18日発行 第3529号 掲載

6地域で実証、「新しい林業」の実現目指す/林業機械特集

 伐採から再造林・保育に至る収支のプラス転換を可能とする「新しい林業」の実現に向けた実証事業が現在、全国6カ所で進められている。高性能林業機械をはじめとする先進的な技術を駆使し、これまでとは様変わった施業が展開されようとしている。
 林野庁の補助事業として令和4年度から始まった「『新しい林業』に向けた林業経営育成対策」では、林業機械化協会が事業実施主体となって選定された地域の取り組み、成果を取りまとめている。機関誌である「機械化林業」に随時取り上げて経過報告している「新しい林業」に向けた取り組みは、造林・生産・販売などに係る先進的技術の導入を推進、生産性や高い労働災害率の改善を目指すもの。「長期にわたる持続的経営」が実現できる林業事業体の育成を目的としている。
 令和6年度の経営モデル実証事業を進めているのは、北海道(実施林業事業体=(有)大坂林業、(株)渡邊組、(有)サンエイ緑化、支援機関=森林研究・整備機構、北海道立総合研究機構、(株)フォテク)、岩手県(同=(株)柴田産業、同=住友林業(株)、岩手大学農学部)、福島県(同=(株)サンライフ、同=福島県林業研究センター、古殿町)、長野県(同=北信州森林組合、同=信州大学、精密林業計測(株))、奈良県(同=バイオマスパワーテクノロジーズ(株)、(株)玉木材、(株)古家園、同=(株)森のエネルギー研究所)、山口県(同=一般社団法人リフォレながと、同=山口県農林総合技術センター、住友林業(株))の6地域。
 北海道では「北欧をモデルとした北海道・十勝型機械化林業経営」、岩手は「ICTを活用したCTL(短幹集材)システムによる垂直統合型経営モデルの構築」、福島は「新たな技術を融合させた経営モデル(古殿モデル)の実証、今年の林業機械化シンポジウムで成果報告した長野は「川上と川下のデータ連携を柱とするコスト削減と山元還元の実証事業」、奈良は「京阪奈+三重 需要地と供給地の事業連携による新しい地方創生型SDGs林業への挑戦」、山口は「森林管理組織『リフォレながと』を核とした、長門型林業経営モデル構築事業」。令和4年度から実施してきた2カ年の成果を踏まえ、ICTハーベスタを駆使した生産管理やドローン(UAV)による造材資材の運搬など、各種先進的な技術を取り入れた作業の実証を行っている。
 林野庁では、ホームページに「新しい林業」に関するコンテンツをアップしており、事業報告書とともに、今年度は実証事業に参加していない宮城県、岐阜県、和歌山県、宮崎県(2件)、鹿児島県の成果を映像で詳しく紹介している。この間の取り組みで得られた手応え、実績、さらにはこの先克服しなければならない課題などをまとめている。

カテゴリー別最新ニュース