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令和6年11月18日発行 第3529号 掲載

農家ルポ・小山石達也氏(十和田市)/青森県特集

 黒毛和種の繁殖をメーンに稲作との複合経営を進める小山石達也氏(56歳、十和田市藤島)。現在の飼養頭数は繁殖牛62頭、育成子牛40頭。牧草地は受託地を含め15ヘクタールを管理し、春から初冬にかけては30キロほど離れた市の管理牧野に放牧している。一方の稲作は主食用のまっしぐら生産が10ヘクタール、飼料米が4ヘクタール。飼料用はSGA(ソフトグレインサイレージ)として、粉砕機を購入し自家粉砕している。今年は農地中間管理機構のあっせんで稲は2ヘクタール増えた。
 労力については、冬場は8棟の牛舎に戻した牛の世話や管理を行う関係上、雇用者を2~3人に増やし(通年雇用1人)、奥さんを含めると大体4人体制で賄う営農になる。加えて牛舎の管理には3年前から遠隔監視装置を導入。自宅から舎内の状況を観察し、発情の検知、出産の予兆や体調異常の確認等々、デジタル化によるきめ細かな管理ができる体制を整えたことで、氏自身のストレス軽減、労力軽減に役立ち、「以前とは神経の疲れが格段に違う」と同氏。
 効率的、合理的な管理方法の採用は、稲作に関しても同様で、田植機はすでに直進アシスト機を買い入れ、今年は慣行の移植栽培だったが、密苗導入を前提とした備えもしている。4条刈りコンバインは馬力の大きいクラスを使って受託作業にも活かしており、さらに5条刈りへのグレードアップを検討しているところ。
 地元ササキコーポレーション(株)の超耕速 アクティブロータリーACE222Rは、今年の稼働が3年目。実演機を借りて試用し、即購入を決めたと振り返る。「前は他社の機械を使っていたが、これは作業のスピードアップもさることながら、すき込みの作業性が違う、とてもいいんです。抵抗なくすき込んでいく。それですぐ導入を決めました。それから、以前の機械の場合は毎朝燃料をつめていたんだけど、こっちは2日に1回でよくなって、燃費が高いいまは燃料代がかなり削減できている」と評価する。
 畜産部門との労働競合を解消し、現有の労働力で経営を進めるためにはさらなる機械化が視野に入ってくるが、「先立つものがね」と。市場に行くたびに元気が失せてしまうような子牛の価格事情を勘案すると、「今後の営農拡大は稲作でいかざるを得ないかもしれない」と話し、とくに今年の米価格の上昇は、そうした方針に対する傾きを大きくしている。
 27歳で就農し、それ以前はヤンマーに勤めていたという。機械化の発想、機械に対する評価は、その経験を踏まえたものでもあろう。
 「親父が増やしてきた田んぼを減らすわけにはいかない。なかなか厳しいところがあるが、頑張ってやっていきたい」と意欲をみせた。

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