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令和6年11月11日発行 第3528号 掲載

市場の概況:サービス対応軸に需要引き出す/鹿児島県特集

 鹿児島県は薩摩、大隅の2大半島からなる県本土と、甑島(こしきしま)、種子島、屋久島、トカラ列島、奄美群島など200有余の島々からなる。総面積9187平方キロの広大な土地と温暖な気候を活かし、野菜、花き、茶、畜産物など様々な農作物を通年で継続出荷できる体制が強みだ。しかし農業産出額の約6割を占める畜産において、飼料価格の高止まりや子牛価格の下落、また国内の牛肉在庫量の増大など、生産者にとって厳しい状況が続き、それは農機の販売にも影響を与えている。この難しい局面をどう乗り切るか、関係各所に取材した。
 農林水産省が発表した鹿児島県の2022年度の農業産出額は5114億円で、前年に比べ2・3%増加。主にイモ類、豚、鶏の産出額が増加した。イモ類は加工用かんしょ(サツマイモ)の価格が上昇し、豚は肉豚の価格が上昇。また鶏はブロイラーにおいて出荷羽数の増加に加えて価格も上昇し、それぞれの産出額が増加した。一方で、野菜は主にキュウリ、ピーマン、キャベツの価格が低下。肉用牛は、主に子牛の生産頭数が減少し、それぞれ産出額が減少した。上位10品目は、肉用牛が1228億円で1位。以下順番に、豚(909億円)、ブロイラー(889億円)、鶏卵(316億円)、米(169億円)、かんしょ(164億円)、茶(生葉)(154億円)、ばれいしょ(141億円)、さとうきび(128億円)、生乳(88億円)。
 生産農業所得は1493億円となり前年より219億円減少となった。
 農業産出額は北海道に継ぐ全国2位を維持し、また過去最高額となったが、一方で所得率は29・2%と、広島県と同率で全国最下位だった。畜産の利益率の低さが一因とみられ、今後のブランディングが課題となる。県の24年度当初予算において農林水産業の予算は23年度と比べ16・3億円の減少となったものの、「稼ぐ力の向上」をテーマに国内の販路拡大として「かごしまの食販売促進強化」や「和牛日本一鹿児島PR」などの事業に予算を計上した。また輸出においては、21年度に農林水産物の輸出額が311億円を突破したことを皮切りに、23年度には円安を追い風に約367億円となり、過去最高額を更新した。塩田康一鹿児島県知事は、25年度に約500億円達成を目標に、大規模輸出商談会への出展など、官民一体となった輸出拡大に力を入れるという。国内外に向け鹿児島ブランドのアピールに期待が高まる。

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