JA全農あきたの農機事情/秋田県農機ショー特集

JA全農あきた生産資材部(福田芳武部長)農業機械課(大塚裕輝課長・秋田市寺内字大小路207の28)に、昨年から今年における農機事業の動向を伺った。昨年の農機事業については、「米の不作や米価低迷の影響と、コスト高騰による農機具の値上げにより、農家の購買意欲が冷え込み、機械の買い替えが進まず、厳しい状況だった」と振り返った。機種別にみるとトラクタが最も苦戦し、田植機及びコンバインについても同様に苦戦したが、比較的安価で、買い替え時期と重なった乾燥機の動きは良かったと分析している。
このような状況の中コスト低減対策として取り組んだ共同購入トラクタ(中型)は、目標を大きく上回り3カ年計画は終了したものの、組合員からの問い合わせ、引き合いなどがあったことから、継続して販売できる体制を取り、生産者の期待に応えられるよう供給していきたいとしている。
ここ数年の農機流通の傾向としては、機械の大型化や価格の値上げなどを背景に、1機種当たりの金額が上がっているという。そうした流れは展示会でも表れており、昨年は春の大展示会及び秋の種苗交換会での農業機械化ショーの2大展示会とも大型機械の更新需要があり目標金額を達成。展示会動員についても、大塚課長は「新型コロナの影響から令和4年以降バス動員は実施せず、フリー動員としたが、購入意欲を持った顧客が自ら展示会に足を運んでくれている」と語った。
今年の農機事業についても機械の買い替えが進まず厳しい状況は続いているが、6月19~20日に秋田市の秋田県立スケート場で開催した春の「秋田県JA農業機械大展示会」では目標金額を達成。今年から展示会の期間を3日間から2日間に短縮して効率的なイベントとし、約30のメーカー各社が最新農業機械など約5000点を展示。期間中は約2500名の来場者で賑わった。自動操舵付きトラクタや田植機、ドローンなどスマート農業製品がPRされた他、今年から出荷となった共同購入機第3弾となる共同購入コンバインが秋田県で初展示され、同馬力クラスと比較し低価格となっていることもあり成約数が多かったという。
改めて今年の重点実施策の取り組みについて聞くと、「事業競争力の強化」として、2大展示会を充実させることや、農協職員のスキルアップを図る人材育成研修会等を進めていると述べた。後者については、製品の基本知識や新製品などを学ぶマネジメント研修や農機整備研修など様々進めており、メーカーによる研修を含めると年に10回以上は実施している。
機種別の重点販売施策については今年新発売の共同購入コンバイン及びICT搭載のスマート農機をあげた。共同購入コンバインは今秋に県内各地で実演会を実施。スマート農機は営農管理システム「Z―GIS」や栽培管理支援システム「ザルビオフィールドマネージャー」と連携した農機実証を進めており、他部門と連携しながらアピールしていきたいと語る。
秋の種苗交換会での農業機械化ショーについても、共同購入コンバインのPRを継続しつつ、春作業用農機となるトラクタの動きを見ながら、来年の事業展開を見据えていきたいと述べる。
10月11日に農林水産省が発表した9月25日時点の秋田県の作況指数は102の「やや良」となり、米価も上昇していることから、農家の営農意欲・購買意欲の向上にも期待がかかる。「秋田は農業県。特に米の作付面積が多い県であるため、農家の収入が増えることが重要で事業の追い風にもなる。農業収入が増え今後も農業を続けていく意欲につながってくれれば」と期待を寄せた。









