技術フォーラム2024を開催/日本陸用内燃機関協会

一般社団法人日本陸用内燃機関協会(田尾知久会長)は16日、東京都世田谷区尾山台の東京都市大学で第24回技術フォーラム2024をWeb併用で開催し、これからエンジンなどの内燃機関にとって対応を迫られるカーボンニュートラル(CN)対策に向けて、エンジン開発、燃料問題に焦点を当てて、現在の動向を共有するとともに、課題などを掘り下げた。これには満席の会場と200回線の応募があったWebとを合わせて200名以上が参加した。フォーラム前に行われた東京都市大学・三原研究室の見学と、CN対応技術の1つとして注目される水素エンジン関連の話題が提供されたことから、強い関心を集めた。
技術フォーラムは、エンジン関係者である会員企業のエンジニア等に向けて最新の技術動向を発信し、共有、掘り下げる機会を作るため2001年に始まった、協会が「3大イベントの1つ」と位置付け、力を入れている行事だ。
開会に当たって同協会の東専務理事が挨拶したのに続いて、(株)丸山製作所の安田輝毅氏が「2ストロークサイクルエンジンへの水素燃料の適用」、三菱重工エンジン&ターボチャージャ(株)の古川雄太氏が「陸用内燃機関のCN燃料対応への取り組み」、(株)橋本屋の友金卓也氏が「英国および欧州のCN燃料動向」をテーマにそれぞれ講演し、発表後の質疑応答で問題を掘り下げた。
丸山製作所の安田氏は、刈払機やチェンソーといった手持ち式作業機に搭載される2ストロークエンジンで試作した水素運転について可能性を紹介。水素エンジン開発の背景から、水素燃料の適用、特性などをまとめるとともに、試作機のコンセプト、エンジン行程や構成などを示し、取り組みの現状、概要を明らかにした。
安田氏は、小型、軽量、高出力を特徴とする2ストロークエンジンのメリットを損なわないためには水素燃料が適していると指摘。試験の結果、安定性、出力、エミッション、耐久性等で良い結果が得られており、今後、屋外での作業が可能な試作機を作成する予定であると語った。
また、三菱重工エンジン&ターボチャージャ(MHIET)のCNに向けた取り組みとしてハイブリッド発電、カーボンニュートラル燃料、CO2回収の3つのレベルがあると語った古川氏は、特に水素専焼エンジンについての課題や対応する技術などを紹介した。
さらに橋本屋の友金氏は、提携先である英国Corytonからの情報をもとに、現在検討されているCN燃料の可能性や欧州の政策動向などを解説した。
講演の後、慶應義塾大学名誉教授の飯田訓正氏を司会に、柴田元(北海道大学准教授)、小酒英範(東京科学大学教授)、森吉泰生(千葉大学教授)、三原雄司(東京都市大学教授)の4氏と講演者3名の計7名をパネラーとして全体討論会を開催。
講演で提起された水素エンジンやCN対応の燃料について意見を交わし、今後の課題や展望などを話し合った。









