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令和6年10月14日発行 第3524号 掲載

各社の対応/佐賀県特集

 (株)福岡九州クボタ(久保雄司社長/佐賀県下17拠点・104人)の2023年度の実績は前年に対して横ばいで推移した。これについて佐賀県担当の成清等部長は「前半は4月の価格改定に合わせて展示会を開催し、実績を維持できたが、後半は価格改定などの影響で需要が冷え込んだ」と振り返った。
 主要機の動向は、トラクタは60馬力帯が主流。「SL33L」が伸長。タマネギ価格の高騰で22年に伸長した中耕管理用の「JB13X」シリーズや「FT220」などは減。田植機はGS仕様の6~8条植えが増、4~5条は減。コンバインは前年並みで、4条刈が主流、次いで5条。その他、草刈機関連は堅調で、特にラジコン草刈機が伸長した。
 24年度は、7月の価格改定に合わせ、スマート農機に特化した実演会を4月に開催し、6月までは駆け込み需要などに対応、順調に推移した。推進機種としては、GSトラクタ「SL600HCQGS」、「MR600HGS」。RTKを利用した位置情報の正確さや安全性などを実演でアピールする。またトラクタに自動操舵システムを装着し、実演を増加した。その他、ドローン「T25K」や、ラジコン草刈機についても推進する。
 江北町に2月、27基の整備ピットを有し、RTK基地局や大小の会議室なども設置した「MIRAI農業サポートセンターSAGA」、通称「みらさぽSAGA」が落成した。これについて同部長は「この地域では特に整備需要の対応が重要なので、多くのお客様に更なるサービスの付加価値を提供できる基盤が整った。また、土作りセミナーなどを開催し、交流の場も増やしていきたい」と述べた。今後は、県合同の展示会を、12月に3日間、開催予定とした。また、セールスとサービスがチーム編成を行い、顧客に対応できる体制作りにも取り組んでおり、九州の働き方モデルケースを同センターから発信していきたいと抱負を語った。
 ヤンマーアグリジャパン(株)九州支社(増田広次支社長)北部九州営業部、佐賀ブロックの23年度の実績は前年並みで推移した。下村直哉エリアマネージャーは「売上げは維持しているが、農家戸数の極端な減少から競争激化となり、常に不安要素があった」と振り返った。主要機の動向は、トラクタは45~57馬力が主流。田植機は従来の4~5条植えが減、6~8条植えが伸長した。コンバインは4~5条刈が主流だった。
 その他、後付け自動操舵システムが伸長した。江北町では町役場にRTK基地局を設置しているので、同製品の動きは特に活発だ。またドローンも堅調だった。
 24年度、7月に佐賀・長崎合同の展示会を2日間、「炎の博記念堂」(西松浦郡有田町)で開催した。実に4年ぶりとなった合同展示会には多くの来場者が訪れたという。しかし同マネージャーは「人を集めて情報や提案を発信する昔ながらのやり方でなく、それらを配信する方法に切り替える時期では」と、今後の展示会のあり方に再考が必要だと述べた。
 今年度、後半の推進機種は直進アシストトラクタと、後付け自動操舵システムだ。稲刈り後に実演会を増加させ販促を強化する。同機種のスタッフ研修にも熱心に取り組んでおり、座学だけでなく、様々な作業体系について実際に使用して体感することを支援している。また、大手担い手に対しては水管理システム「farmo」も推進している。
 展示会もあり、9月までの実績は順調に推移しているが、中山間地においては製品買い替えのサイクルが非常に遅いため、農機の整備・修理サービスに特化した営業活動に切り替えている。顧客訪問の際は、積極的に簡易点検を実施し、受注につなげている。また、顧客との関係を維持するため、セールスとサービススタッフのチーム編成が組めるような体制作りを進めていきたいと同マネージャーは述べた。
 (株)ヰセキ九州(中谷〓社長)北部支社・佐賀県系統SSの23年度の実績は前年対比微増で推移した。これについて岡健太所長は「4月に価格改定を実施したが、JAグループの展示会などで駆け込み需要に対応でき、前半は伸長したが、後半は前年並みだった」と振り返った。
 主要機の動向は、トラクタは20馬力が主流で、中山間地の顧客に伸長。次いで30馬力。田植機は前年比減。4条植えが主流で、6~8条は半数が直進アシスト仕様。コンバインは前年比増。価格改定前に5~6条刈が伸長した。その他、後付け可能の自動操舵システム「CHCNAV」が堅調。また小型のラジコン草刈機・ISEKIアグリ「ラジコンスパイダーモアー」が伸長した。
 24年度は3月に価格改定を実施。駆け込み需要の対応策として2月、JAグループの合同展示会「さが農業まつり2024」に出展。続いて、約20年ぶりの開催となったヰセキ九州全体の展示会「初春感謝市in九州」でも実績を維持したが、それ以降は調子を落とし、前半を終えた。後半は新製品のコンバイン「フロンティアマスター」シリーズの販促で挽回を図る。同機の実演では、余裕あるキャビンの広さや静穏性が顧客から好評だという。同じくコンバイン「HFR4042/4050」の2機種も実演を強化。そして来年の同社100周年に向けて発売された記念モデル・田植機「NP60」も推進する。
 佐賀市役所と協同し、スマート農機のイベントを10月に開催予定だ。自動抑草ロボット「アイガモロボ」をはじめ、CHCNAVやラジコンスパイダーモアーなどを参加者にレクチャーするといい、同所長は新たな見込み客発掘に期待を寄せた。また、イベント関連では25年1月、農機展示だけでなく県下6地域での交流会も実施を予定している一般社団法人全国農業会議所主催の「農業担い手サミットinさが」に出展予定だ。それに向けてのPR活動にも注力している。
 三菱農機販売(株)九州支社(松尾秀二支社長)佐賀支店(長崎系統含む6拠点・24人)の23年度の実績は前年比減となり、販売計画も下回った。これについて香田和磨支店長は「資機材の高騰が続き、例年であれば収穫が終わった9月以降から売上げが伸びるが、23年は下降した」と振り返った。主要機の動向は、トラクタは33馬力「GJE33」が伸長した。これは2台目のトラクタとして、また中古機を探しているユーザーにアピールし人気だという。田植機は6条植えが主流で、次いで4条。コンバインは4条刈が主流だった。一方で周辺機は、小型の管理機・ティラー・耕うん機などが伸長した。小型ディスクハロー「KUSANAGI MDH1820」は、実演依頼が増加し、こちらも伸長。また格納庫「ダイヤハウス」が好調だった。
 24年度は、他社ユーザーにも好評を博しているKUSANAGIを軸に実演活動を強化する。9月以降はその他に、米の価格高騰で、コンバインの販促を強化。また、WCSの作付け面積が増加傾向にあるので、ディスクモアやロールベーラなども推進する。後半のイベントは、拠点ごとの展示会を25年1~3月に開催する予定だ。
 農機の整備修理サービスの動向は、4拠点にサービス専門のスタッフを配置している。セールススタッフも全員が農業整備技能士の有資格者であることを活かし、顧客への点検呼びかけを徹底することで繁忙期のマシンダウン防止を強化。また、適正価格の徴収にも注力している。
 スタッフの育成に関しては、技術から販売まで様々な研修がWebで実施されており、スキルの向上を支援している。加えて、今年4月からフレックス制を導入し、労働環境の整備にも取り組んでいる。

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