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令和6年10月7日発行 第3523号 掲載

ゴルフ場ルポ・グランドオークプレイヤーズコース(兵庫県)/芝管理・緑化資機材特集

 グランドオークプレイヤーズコース(飯田友和支配人・兵庫県加東市長貞1843)は、加東市の東側、三木市北東部の「ゴルフ銀座」と呼ばれる場所に位置する。中国自動車道「ひょうご東条IC」から約4分、JR宝塚線「新三田」駅から車で約20分とアクセスが良く、近畿一円からプレーヤーが訪れる。コースの近隣は酒米「山田錦」の生産で名を馳せ、コースまでの道中、美しい水田が散見される。年に約5万人が来場するというコースはオールセルフ方式により、廉価な料金を実現。そのため20~30代のプレーヤーも多い。戦略性の高いフラットで雄大なコースを管理する寺田健二グリーンキーパー(以下、GK)にコース管理作業について取材した。
 グランドオークプレイヤーズコース(以下、GОPC)は一般向けのコースとして、隣接する東急グランドオークゴルフクラブから分離するかたちで2000年10月に開場した。分離前は、同クラブの前身、グランドオークゴルフクラブとして36ホールを有し運営された。
 現在は同クラブをメンバーシップコース、GОPCをパブリックコースと位置づけ、それぞれプレーヤーのターゲット層を絞った運営をしている。今回取材したGОPCはアメリカンスタイルでカジュアルプレーというコンセプトが功を奏し、若年層の来場者数を伸ばしている。
 GОPCのコース設計は宮澤長平氏による。「ゴルフ場は50年後に評価される」という同氏の設計理念のもと、プレーヤーの挑戦意欲を掻き立て、いつも新たな発見があり、訪ねるごと、プレーするごとに愛着が深まるデザインである。シンプルな作りでありながら、飽きのこないコースという印象だ。そのため初心者から上級者まで、それぞれの実力に応じてプレーを楽しめる。
 一方、各コースには池とバンカーが巧みに配置されており、競技開催が可能なチャンピオンコースとなっている。コースの総面積は62万平方メートル。18ホールで7009ヤードのパー72、グリーンはベントの1グリーンである。
 ティーグラウンドからグリーンを眺望できるコースが多いのもGOPCの特徴である。そのため「グリーンの維持管理には特に注意を払う」とコース管理責任者の寺田GKは話す。
 寺田GKは28歳の時に「緑化関係の仕事に携わりたい」と東急グリーンシステム(株)(本社・神奈川県横浜市)に入社。入社後は同社の茅ヶ崎事業所(神奈川県)に配属され、スリーハンドレッドクラブ(同)にてコース管理を極めるべく、9年間研鑽に励んだ。その後、GОPCに移り10年目となる。
 管理作業に絡む機械や芝草の生育に関する膨大な知識の取得および作業は大変ではないかと寺田GKに聞くと、「天候に左右される現場作業は厳しい面もある。しかし屋外で緑に囲まれたこの専門的な仕事が自分には合っていると感じる。新人の頃からこれまで、覚えることや作業は多岐にわたるも、それ自体が楽しく思える」と快活に話す。
 GОPCのコース管理は寺田GKの指揮のもと、隣接する東急グランドオークゴルフクラブと合わせ、アルバイトを含め16名の陣容で行っている。管理作業では、(株)共栄社(本社・愛知県豊川市)の製造する芝草管理機「BARОNESS(バロネス)」を動員して行う。
 グリーンの総面積は1万5000平方メートルで芝の種類はペンクロス。グリーンは美しさにこだわり、ほぼ年中刈り込むという。刈高は3・6~4・2ミリに揃える。刈り込みにはバロネスのグリーンモア「LM65GDF」を使う。同品の刈幅は650ミリ。自走式のため作業者の負担を軽減するといった特徴をもつ。
 また乗用薄目土散布機「MS300」を定期的に使い、グリーンのコンディションを整えている。同機を使えば目砂後のスリコミ作業はほとんど不要となり、作業性が向上するといった特徴をもつ。ちなみにオプションのサンドソーサーを同機に装着すると、トラックなどから目砂を直接こぼすことなく投入できる。
 グリーンの管理について寺田GKは「夏越しに向けて、グリーンは春頃に根をしっかりと伸ばし、通気性と透水性の良い土壌づくりに専念する。これにより健全な芝に仕上げ、猛暑の夏に備える。夏を越し、9月頃からは新品種のDC―1を加えてインターシードを行う。またスピード調整(10フィート)のほか、お客様に喜ばれる美しいグリーンに仕上げていく」と話す。
 フェアウエイの総面積は10万8000平方メートル、高麗芝である。刈高は14ミリに揃える。これは無人芝刈機「ULM272」を使う。GОPCでは同機を2023年9月に導入した。同機について寺田GKは「人手不足のなか、とても省力・効率化につながっている」と太鼓判を押す。
 同機は、フェアウエイ刈りの経験がない人でもその作業を可能にする。例えば、ベテランオペレータが同機で刈り込みを1回行う。するとその刈り込み技術と刈り込み位置を同機が記憶。繰り返し精度プラスマイナス1・5センチの誤差で、いつでもベテランオペレータのような刈り込みができるのだ。
 また、同機が刈り込みを行っている間に、同機に乗って作業現場まで行ったオペレータは、監視をしながら別の作業に専念できる。そのため1人で2人分の作業を可能にする。
 寺田GKは同機について「ほぼ完璧な製品と思う。しかし何らかのエラーがあって同機が止まった時、止まったという通知をスマホなりに通知してくれると良いのだが」とし、「同機を使うと刈り込み頻度が上がる。刈り込み頻度が上がると芝の品質も上がります。従って同機は品質向上にも貢献している。ラフ刈りの無人芝刈機も開発中と聞いているため、こちらも関心がある」と話す。
 その他の管理作業では乗用3連アプローチモア「LM185W」、バンカーならし機「SP175」を導入している。各コースのバンカーには佐賀県唐津市に面する唐津湾の砂を使っているという。砂は4ミリ以下になるようふるいにかけ、手触りの良い絶妙な砂に仕上げている。ちなみグリーンに撒く目砂は京丹後市産の砂を使っている。
 寺田GKは導入中のバロネス製品について、「作業性もさることながら、整備がしやすい。製品の各パーツが整備しやすいように配置されていると思う。細かなところまで気を配って設計しているのがよくわかる」と話す。
 取材当日は月曜日にも関わらず、駐車場はほぼ埋まっており、コース内ではゴルフカートが頻繁に行き来していた。「これでも少ないほうです」と寺田GK。10月にはGОPCのアウトコースで7月に撮影された「ゴルフサバイバル」がBS日テレで放映(毎週金曜午後9時~午後10時)される予定である。

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