2024年度公開講演会開く/森林総合研究所

森林総合研究所は2日、都内千代田区の一橋大学一橋講堂で、2024年度森林総合研究所公開講演会「生物機能を活用した木材の利用―酵素および微生物機能を活用した木材の新しい利用技術―」を開催した。
木材は近年、地域振興に貢献する資源として、また、化石資源に替わる再生可能資源として、その活用に期待が寄せられている。講演会では、これらのニーズに対応する最新研究に焦点を当て、講演、パネルディスカッション、ポスター発表が行われた。
開会の挨拶に立った浅野透所長はバイオエコノミーの話題にふれ、「今日の講演では『木材でこんなことができるようになったの?』という発表も多いと思うので、楽しみに聞いてほしい」と述べるとともに、新技術の社会実装に向けた協力を呼び掛けた。
続くイントロダクションでは、同研究所研究ディレクターの久保智史氏が「森林総合研究所の木質バイオマス利用研究」をテーマに登壇。香り成分の利用や木材プラスチック複合体の開発など、同研所が進める様々な研究を紹介した。
その後、▽「世界初『木の酒』の製造技術」(森林資源化学研究領域主任研究員・大塚祐一郎氏、同・森川卓哉氏)▽「酵素の機能を活用したセルロースナノファイバーの製造と利用例」(森林資源化学研究領域多糖類化学研究室長・下川知子氏)▽「微生物の代謝機能を活用したリグニンのポリマー原料化」(森林資源化学研究領域研究員・荒木拓馬氏)の3講演を実施。このうち「木の酒」の講演では、香りを損なうことなく木材を微粉砕する技術を開発し、糖化・発酵技術と組み合わせた「木の酒」の製造技術について解説。「木の酒」の製造・販売を実現できれば、地域振興や国産材の需要拡大など、多くの効果が期待できるとアピールした。









