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令和6年10月7日発行 第3523号 掲載

宮崎で現地中間検討会/新稲作研究会

 公益社団法人農林水産・食品産業技術振興協会(藤本潔理事長)は2、3の両日、宮崎県下において、令和6年度新稲作研究会(丸山清明会長)現地中間検討会を開催(オンライン併用)し、「カンショのセル苗移植による省力安定生産技術」をテーマに、野菜移植機によるカンショセル苗移植などを検討した。
 近年、カンショは加工食品用を中心に健康食品として注目され、輸出も増加傾向にあるが、生産農家の高齢化が進展しており、安定生産のためには作業労働時間の多くを占める育苗・移植作業の機械化・省力化が必須の課題となっている。
 室内検討会議はウエルネス交流プラザ茶霧茶霧ギャラリー(都城市)で、現地見学会は、農研機構九州沖縄農業研究センター都城研究拠点試験圃場(同)、宮崎県総合農業試験場畑作園芸支場試験圃場(同)霧島酒造(株)霧島さつまいも種苗生産センター(同)で行われた。2日には、宮崎空港での不発弾爆発によりトラブルがあったが、オンラインなどを活用し、予定通り開催された。
 開会あいさつは、藤本理事長(新稲作研究会副会長)、農林水産省九州農政局・満永俊典生産部長が登壇。あいさつに続き農林水産省農産局地域作物課課長補佐(いも類班)の鈴木里沙氏が「かんしょをめぐる状況について」、農研機構中日本農業研究センター温暖地野菜研究領域栽培管理グループ上級研究員の田口和憲氏が「新しいサツマイモ―品種と技術」について講演した。
 中間成績発表は(1)カンショ移植作業省人化のためのセル苗移植技術の開発=農研機構中日本農業研究センター温暖地野菜研究領域栽培管理グループ・関正裕グループ長(2)さつまいものセル苗利用による省力安定生産技術の実証=栃木県農業総合研究センター研究開発部野菜研究室・鈴木惟史主任(3)野菜移植機を使用した甘藷セル苗移植作業の効果確認試験=宮崎県総合農業試験場畑作園芸支場・大辻智子主任研究員(4)かんしょセル苗移植栽培における収量安定化のための品種比較とセル苗生産技術の開発=農研機構九州沖縄農業研究センター暖地畑作物野菜研究領域畑作物・野菜栽培グループ・落合将暉研究員―の4題。
 その後、関連情報提供として、ヤンマーアグリジャパン(株)農機推進部関連商品推進グループ・西浦雅宏課長が、「野菜移植機によるかんしょセル苗移植について」話題提供し、全自動移植機PH10Aを紹介した。
 総合討論では、機械移植に適した育苗の課題や、収量重視の加工用か、品質重視の生食用か、ターゲットによって対応技術も変わってくる点などが指摘された。また、水田転作作物としての期待もあるが、排水性の問題などから現状ではハードルが高いとの認識が示された。
 閉会挨拶は、ヤンマーアグリジャパン(株)の石原淳常務取締役が行い、「ヤンマーは、ナプラシステムなど野菜の省力化、高品質化にも力を入れており、来年は直進アシスト機能付きの乗用移植機の発売を予定している。今後も、ニーズに応じた機械開発に努めたい」と、機械化による農業への貢献に意欲を示した。

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