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令和6年9月30日発行 第3522号 掲載

スマート農機推進/三重県特集・各社の対応

 (株)東海近畿クボタ(森藤雅隆社長)の三重県における販売状況について、24年1~7月は前年同時期と比べて小型トラクタの台数が減り、中・大型は微増、全般では微減だった(台数ベース)。18~30馬力が台数のボリュームゾーンとなっている。田植機は堅調な荷動きをみせ微増、全般ではほぼ横ばいで推移した(同)。4、6条植えが台数のボリュームゾーンである。
 コンバインは台数ベースで2、3条刈の小型が増え、中・大型は微減、金額ベースでは微増となった。全般ではほぼ横ばいという動きをみせた。東海事業部長の神野栄治氏は「今後は共同購入コンバインの対抗機種『ER448NL(4条刈)』も拡販していきたい」と話す。台数のボリュームゾーンは2、3条刈だが、今後例年並みに2条刈が動くか否かが懸念材料となっている。
 3機種以外ではスパイダーモアなど草刈り関連製品やトラクタ取り付け用の播種機、ブームスプレーヤ、ドローンなどが旺盛な荷動きをみせている。
 スマート農業関連では、北勢地域で後付け自動操舵システムが活性化した。特にいなべ市にある北勢(営)では補助金などの後押しもあった。またKSASの導入も進んでいる。今年8月にはRTK固定基地局を鈴鹿(営)と松阪(営)に設置。これにより県下の自動操舵の精度向上に寄与し、大規模担い手へのさらなるPRを図っていく。
 営業面ではアフターサービス事業に注力しており、神野部長は「お客様との信頼関係を築くためにも、担い手には時期中に故障で作業を止めないよう、点検・整備に出して頂くことをお願いしている。整備対応の積み重ねが次回の農機更新にもつながると考える」と力を込める。
 今後はコンバインの稼働時期が終われば、10月に発売予定のトラクタ「TERAST(25/31馬力)」の拡販も視野に入れ営業活動を加速する。
 ヤンマーアグリジャパン(株)中部近畿支社(山崎有支社長)の三重事務所管内では、台風10号の影響前に稲刈りをほぼ終え、台風により大雨に見舞われたが、暴風による被害は少なかった。今年1~7月の県下農機市場は前年同時期に比べると「荷動きが鈍い印象だ」と県を統括する森崇エリアマネージャは話す。
 一方、管内の新米は一部で60キロ2万円超えの取引もあり、状況次第では今後、米農家の購買意欲に火をつけそうだ。管内における23年度の販売実績は、前年度と比べて台数ベースでトラクタ、コンバイン、田植機は概ね横ばいだった。金額ベースでは3機種共に伸長した。トラクタは「YT357(57馬力)」「YT4104(104馬力)」と大型化が顕著になっている。
 3機種以外ではミニ耕うん機「YK―MR」シリーズや、コンパクトハンマーモア「YW450H」が売上げを牽引しているという。またラジコン草刈機「YW500RC」が今年に入り荷動きが活発化した。森マネージャーは「今後も受注は続くだろう」と手応えを語る。四日市市では補助金絡みで直進アシスト田植機の受注もあった。
 営業面では7月まで売上げについて苦戦したが8月で挽回し、訪問活動を活発化させている。具体的には”簡易点検活動”を掲げる。これは顧客に点検・修理の徹底を目的とした活動で、この活動を切り口に訪問件数を積極的に増やし、提案を続けている。目的を明確化していれば若手社員も訪問しやすく、これをきっかけに新たな提案もしやすくなるという。
 森マネージャーは「今後は小型から大型のトラクタを主軸に、これに最適な作業機の実演会を行う。ヤンマー製品のPRとアフターサービスに注力していき、農機をヤンマーカラーに染めていきたい」と力を込める。
 三重ヰセキ販売(株)(松田英明社長)では今年3月の製品価格改定の影響や、いわゆる駆け込み需要の減少などもあり、1~3月は数字が伸び悩み苦戦、この状況が5月頃まで続いた。取締役直販部長の牛場伸吾氏は「そんななか米価高騰の報道などで農機更新の機運が徐々に高まり、6~8月には前年並みの売上げに盛り返した」とこれまでの動きを振り返る。
 主要3機種はそれぞれ台数ベースで小型がやや落ちたものの、金額ベースでは伸長した。大型化の動きがここにきて活発化している。代表取締役専務の狩山真氏は「米価の高騰は生産者心理を動かしていると思う。大型Japanシリーズの荷動きも好調だ。この波を維持して、秋商戦から年末商戦にかけてしっかりと営業していく。ムードは良い」と力を込める。
 田植機は直進と旋回アシストシステム搭載の「さなえJapan PRJ8(8条植え)」、コンバインは猛暑の影響もありキャビン付きの4条刈クラス、またこれより上のフラッグシップ機「コンバインJapan」が堅調な荷動きをみせる。トラクタの荷動きについては「悪くはない。しかし今年はつかみどころがない」と狩山専務。松田社長は「米価高騰に伴い農家に利益が出れば、節税も兼ねて必要な農機購入につながると思う。田植機が好調なのもこの流れではないか。従ってトラクタもこれから動くと考える」と話す。
 スマート農機関連ではRTK固定基地局をいなべ(営)、鈴鹿(営)、伊賀(営)、松阪(営)と北から4拠点に設置。直進自動操舵機や自動操舵装置として需要の高いCHCNAV(CHCナビ)の精度向上のため、素早く環境を整え大規模担い手に対応する。
 9月はトラクタ「BFシリーズ」に作業機、自動操舵装置を取り付けた実演会、これと平行して新型コンバイン「FM475」の実演を積極的に行う。また同社の敷地内で大々的な「感謝セール」を10月18~19日に開催し、ヰセキ製品ほか各種農機の一斉PRを図る。同セールでは1日に約700軒の来場者を見込む。
 三菱農機販売(株)中部支社(庄司聖志支社長)では23年度の販売実績について、22年度と比べてトラクタは微減、田植機は伸長、コンバインは横ばいであった(台数ベース)。3機種ともに大型化が顕在になるなか、田植機は「LE50(5条植え)」の売れ行きが良く、売上げを牽引した。要因としてはペースト仕様「LE50ADP(5条植え)」が特に堅調な荷動きをみせたことによる。
 また田植機「XPSシリーズ(6、8条植え)」の実演を積極的に継続していることもあり、「農家のXPSの受注意欲は高まっている」と特販担当部長の樋口英俊氏は手応えを語る。それでも県下の農機市場の勢いは「肌感覚で良くない」と話す。管内では営農組合による農機更新は引き続きあるものの、個人農家の廃業件数の多さが大いに影響しているようだ。
 一方、同社が推すディスクハロー「KUSANAGI」は、HPの特設ページにて実演依頼を受け付けており、県下では30~50代の営農組合員によるアクセスが盛んとなっている。
 スマート農機関連ではSE―Naviのほか、取扱メーカーを増やしての拡販も検討している。一方で管内では直進アシスト機能については「補助金があれば導入を検討するが、なければ特に必要としない」という声もあるという。
 アフターサービスについては「時間当たりの生産性追求を図り、新たな付加価値をお客様に提供することで、お客様満足度向上を図り、更なる収益化につなげていく。最終的にお客様に選んで頂ける存在になるよう、サービス力の強化に努める」と東海支店長の鰐渕誠氏は力を込める。
 今後の展示会の開催等については系統を除いて予定はない。今後は導入して1年半経った営業用のタブレットを駆使し、社員同士の情報共有を図り提案活動を続ける。

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