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令和6年9月30日発行 第3522号 掲載

自然再生と地元雇用貢献/オムニア・コンチェルト

 (株)オムニア・コンチェルト(藤原慶太社長・東京都港区高輪3の11の3 イハラ高輪ビル6階)は、(株)村内ファニチャーアクセス(東京都八王子市左入町787)と協業し、後者が家具販売時に顧客から引き取った不要な家具を処理する際に生まれる電気や廃温水、CO2等を有効利用して、林木育苗や藻類培養、海産物養殖、シイタケ栽培などを行い、地元の高齢者や障がい者雇用へと役立てる「3R+サーキュラーエコノミー構想」を掲げ、事業化へ向けた活動を開始している。
 3R+サーキュラーエコノミーとは、リデュース(廃棄物減少)、リサイクル(再資源化)、リユース(再利用)の3つの「R」と、資源を循環させ、自然を再生するための循環型経済システムを組み合わせたもの。不要な家具を有効活用し、より環境負荷を低減するとともに、廃材を処理する際に生み出される熱エネルギーやCO2を使った少花粉杉の育苗による森林再生などで、気候変動問題への対応や自然再生に取り組む。村内ファニチャーアクセスの村内弘道副社長は「不要家具の処理に年間で数千万単位のコストがかかっている。引き取り後の再利用、再資源化は家具・インテリア業界全体の共通課題だった」と語る。
 契機となったのは昨年5月。隣にあったパチンコ店が閉店することになり、競合する家具店が入る可能性があることを知る。そこで空いた隣接物件と立体駐車場、約3000坪を購入することにした。その物件の有効活用方法を模索する中で、ハウス栽培や林木育種に実績があるオムニア・コンチェルトを紹介されたことがきっかけとなった。「これまで有象無象の業者からビジネス提案を受けてきた。オムニア・コンチェルトの取り組みを聞いた時に、これなら長年の課題解決につながるかもしれないという手応えがあった」と村内副社長。
 オムニア・コンチェルトはCO2局所施用を柱としたハウスの環境統合制御システムの開発・販売を行っている。同社の「コンチェルト」は1台の制御盤で20棟のハウスとハウス内6エリアを個別独立制御し、センサ400個以上設置でき、LED480系統個別独立制御等が可能。また、農林業用環境監視制御システム「スフマート」と連動し、PCやスマートフォンなどから3D画面で各ハウス、各エリアの個別独立での監視制御を実現している。
 同社の技術で村内ファニチャーは、隣接物件内に不要家具の処理施設を設置し、そこから出る廃温水とCO2等を活用して少花粉杉の林木育苗用木製ハウスや周年型シイタケ栽培ハウス、藻類培養や陸上海産物養殖施設、イチゴやラズベリーの栽培などを手掛ける予定である。加えて、オムニア・コンチェルトの八王子ラボを施設内に置き、全国にある同社環境制御システムの監視センターとしての役割も担う。
 将来的には、地元の高齢者や障がい者を雇用し、地域に根ざした業態開発、廃棄、燃焼、発電から有効活用した雇用と育苗と食料などの生産地として、家具と暮らしでつくる未来の優しい循環社会を構築し、三方よしのビジネスモデルとして、家具・インテリア業界の1つのモデルケースとしていきたい考えだ。
 「村内家具は、ここ八王子の地で木工所として誕生した。戦後、硬い床の上で座って授業を受ける子供達の姿をみて、裏山の木を使えば、家を建てることはできなくても、机や椅子くらいなら作れるかもしれないと考えたのが創業の原点。地元の皆様に支えられ、山の木々に支えられてここまでやってこられた。今こそこれまでちょうだいしてきたご恩に報いる時。企業として環境負荷低減を促進させることはもちろん、地域の皆様がこの施設を活用し、元気に楽しく集える場所にすべく尽力したい」と展望を述べている。

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