ドローンの多目的利用検討/岩手県がデータ駆動型農業推進技術交流会

岩手県は、先に開かれた第77回岩手県全国農業機械実演展示会に併せて、8月23日、県内のツガワ未来館アピオ岩手産業文化センター会議場2階特別会議室及び屋外展示場において、令和6年度データ駆動型農業推進事業現地技術交流会を開催した。同現地技術交流会では、ドローンの多目的利用について検討、実演会などを行った。
研修会では、以下の講演が行われた。
(1)マルチスペクトルカメラ搭載ドローンを活用した生育・ストレス・土壌診断技術(岩手県立大学ソフトウエア情報学部講師・南野謙一氏)
(2)圃場でも容易に実施できるドローンを利用した水稲リモートセンシング技術(岩手県農業研究センター生産基盤研究部生産システム研究室上席専門研究員・長嶺達也氏)
(3)ドローンとAIを活用した飼料畑の強害雑草防除技術(岩手県農林水産部農業普及技術課農業革新支援担当上席農業普及員・増田隆晴氏)
(4)衛星リモートセンシング(ザルビオフィールドマネージャー)の概要(BASFジャパン(株)アグロソリューション事業部・原佑介氏)
(5)衛星リモートセンシングに基づくドローンを利用した可変追肥技術ドローンを利用した水稲直播技術、ドローン作業受託サービス(JA全農いわて営農支援部営農技術課課長代理・藤原靖史氏)
この中で、(2)を発表した長嶺氏は、現在、一般的に行われているNDVI値(正規化植生指数)に基づくリモートセンシングが、画像遠赤外線カメラや画像総合ソフト、それを作動するハイスペックなパソコンなど高コストであることから、「もう少し簡単にできないか?」と、VARI値による生育状況把握や、フリーウエア「EISEI」の利用などによる低コスト化の可能性を示した。
(5)を発表したJA全農いわての藤原氏は、ザルビオを活用した可変施肥の令和5年度の実証結果について報告。
ザルビオ地力マップを基にした可変施肥で生育ムラが少なく、均一施肥区より9%収量増の結果が得られた。ザルビオを使用した可変施肥のメリットとしては、有料会員となれば地力マップをすぐに取得でき、前年の圃場の特徴を把握していなくても、すぐに可変施肥を行えるとした。GPSナビキャスタを使用するメリットは、車速連動とナビライナで無駄のない施肥が行えるとした。
残された課題としては、乾田直播における単収の向上(ドローンによる追肥可変施肥の検討)や、導入コスト(ザルビオ料金、可変施肥対応農機)回収の検証などをあげた。
研修終了後、圃場に移り、JA全農いわて、BASFジャパン(株)による、衛星リモートセンシングに基づくドローンを利用した可変追肥技術の実演が行われた。









