スマート技術開発・供給に63億円/農林省・7年度予算概算要求

農林水産省は令和7年度予算概算要求で、「スマート農業技術の開発・供給促進事業」62億5000万円を新規に要求した。スマート農業技術活用促進法の基本方針に位置付ける重点開発目標に沿ったスマート農業技術の開発・供給や、スマート農業技術の導入効果を着実に発揮するための新たな生産方式等の標準化(標準作業手順書)を具体化するための予算措置で、生物系特定産業研究支援センターを通じたメーカー等への委託研究により、新たなスマート技術開発・製品化を支援する。スマート農業実証プロジェクトが6年度で終了するのに伴い、スマート農業のムーブメントは、機械の開発・供給、生産方式の標準化といった新たなステージへ向かう。
同事業は(1)研究開発・供給の促進(35億5000万円)(2)スマート生産方式SOP(標準作業手順書)作成研究(27億円)の2本立て。
「研究開発・供給の促進事業」の内容をみると、「重点課題対応型研究開発(民間事業者対応型)」は、農業において特に必要性が高いと認められるスマート農業技術の開発を促進するため、スマート農業技術活用促進法の基本方針に位置付ける重点開発目標に沿った民間事業者による研究開発を支援する。生研支援センターを通じ委託研究が行われるもので、現行の「次世代スマート農業技術の開発・改良・実用化事業」のスキームで試験研究機関、開発メーカーなどで組織するコンソーシアムに研究費などを支援する。支援の対象は、民間メーカー等のスマート農業技術活用促進法に基づく開発供給実施計画認定者(少なくとも認定申請予定者)とすることを想定しており、コンソーシアムを組織する場合には、同認定者が構成員として参画している必要がある。
「重点課題対応型研究開発(農研機構対応型)」は、農研機構(農業ロボティクス研究センター、農業機械研究部門など)による、ロボットアームなど汎用型ベース機やAI開発用教師データなど品目共通の基幹的技術や研究開発を促進する基盤的技術の開発を推進する。
「技術改良・新たな栽培方法の確立の促進」は、開発技術等を円滑に産地へ供給するため、技術開発メーカーとサービス事業者等によるプロトタイプの製造段階における技術の改良や技術に適合した新たな栽培方法の確立を支援。機械収穫に適した樹形や、汎用化、精度・ユーザビリティーの向上を図る。
「スマート生産方式SOP作成研究」は、主要な営農類型や技術体系ごとに、スマート農業技術の導入効果を着実に発揮させる栽培体系やサービス事業者を介した技術の運用法等を検証し、標準化する取り組みを推進。省力化だけではない、収量や品質向上に向けた標準作業手順書を作成。サービス事業者、試験研究機関、産地、技術開発メーカーなどによるコンソーシアムにおいてSOPを作成する。SOPは産地ごとや複数産地など栽培の実態に合わせ、営農類型や作業工程ごとに作成され、完成後は、他産地への横展開を図り、生産方式革新実施計画作成の参考などに活用されることが期待される。
重点課題対応型研究開発(民間事業者対応型)事業の公募は、予算成立を前提に、来年1月以降から開始される見込みで、農林水産省では、スマート農業技術活用促進法に基づく開発供給実施計画の申請など、「事業応募に先立ち早めの検討を」と呼び掛けている。









