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令和6年9月16日発行 第3520号 掲載

自動操舵システム実演強化(各社の対応)/宮崎県特集

 (株)南九州沖縄クボタ(冨田泰史社長/宮崎県下21拠点・107人)の2023年度の実績は前年比微減となった。今年から就任した鳥越浩二営業本部長によれば、子牛の価格下落や飼料の高騰などの影響で、特に畜産関連の売上げが減少。それに歯止めをかけるべく、大型トラクタの実演会を増やし、同年度3月に県内合同「南九州沖縄クボタ宮崎大展示会」を開催したが、顧客の購買意欲は戻らなかったという。主要機の動向は、トラクタは30~35馬力が伸長。田植機は4条植え、コンバインは3条刈がそれぞれ主流だった。周辺機は、フレールモアなどの草刈機関連、そしてショートディスクハローが堅調だった。また、ラジコン草刈機は実演依頼が増加し、今後の動きに期待を寄せた。
 24年度、主な活動としては、1~2月に拠点展示会を各地で開催。続く3月には昨年同様に大展示会、4月は畜産向けの実演会を開催し、どちらも多くの来場者や見学者が訪れたという。今年度の推進機種は、特に自動操舵システムに力を入れている。また畑作に関して、ダイコン、ニンジン、キャベツ、ハクサイなど、作物の生長に合わせた実演会を開催し、一貫体系として販促している。これについて同営業本部長は「お客様とコミュニケーションを密にし、年間を通した実演会の計画を共有している」と述べ、顧客の囲い込みに余念がない。その他、GSトラクタや自動操舵システムはメーカーにも協力を要請し、畑作農家を中心に実演を強化する。
 農機の整備・修理サービスの動向は、繁忙期の故障を予防すべく、顧客に対し入庫点検の案内を送付し、販促を強化している。サービス売上げの向上だけでなく、突発的な修理依頼を防止することでスタッフの休日も確保する狙いだ。また、この夏は暑さ対策として、スタッフ1人につき1台のスポットクーラーも導入し、働きやすさの環境整備も進めている。
 ヤンマーアグリジャパン(株)九州支社(増田広次支社長)南九州営業部の宮崎県下の23年度の実績は前年並みで推移した。同年度7月に価格改定を実施したが、それよりも燃料、肥料、資材、輸入飼料などの価格高騰や子牛価格の下落が大きく影響し、特に畜産関連の大型トラクタやインプルメントなどの売上げが減少したという。主要機の動向は、中心となるクラスのトラクタは50馬力。田植機は4条植え、コンバインは4条刈が横ばいで推移した。その他、作業機「ディスクティラー DTM14」は高速の作業性などが受け伸長。また、草刈機関連は需要が高く、ラジコン「YW500RC」も引き合いが多かったという。
 24年度、価格改定を4月に実施したが、これに関して都城市などを担当する荒川雄一エリアマネージャーは「影響は少なく、7月までは計画通りに推移している」と前半を振り返った。
 今年前半のメーンイベントとして、7月19~20日に熊本グランメッセにて、合同展示会を開催した。4年ぶりとなった合同展示会には、スマート農機を中心にした最新農機を展示。多くの来場者で賑わった。後半のイベント開催は、拠点展示会を各地で予定している。
今年度の推進は、オールラウンドに市場にマッチする33馬力トラクタ「YT333R・A」を軸に実演会を強化。並行して直進アシストトラクタ、ジョンディア社の自動操舵システム、YW500RCなども推進する。
 農機の整備・修理サービスの動向は、大型農機に対応できる技術スタッフ育成に積極的に取り組み、顧客の手を止めないサービスを強化する。シーズン前後の農機点検呼びかけは、訪問活動とともにSNSでも告知し、活動のサポートに活用している。
 (株)ヰセキ九州(村瀬武志社長)南部支社宮崎営業部(10拠点・50人)の23年度の実績は、計画比微減で推移した。これについて新任の三島靖部長は、「県南部の要」である肥育農家において、肉牛の価格低迷や子牛の価格下落などが影響して購買意欲が減退し、畜産関連の売上げが大幅に減少したことなどが要因だとした。一方で、農機の整備・修理サービスは、計画を上回り伸長した。
 主要機の動向は、トラクタは低コスト「NTA335L」と、ラジアル仕様の60馬力トラクタが主流。田植機は4~6条植えが主流で、主に中山間地の顧客に「RPQ43」が伸長。コンバインは2~4条刈が主流で、法人の顧客に「HFR454」が伸長した。その他、自動操舵システム「CHCNAV」が堅調だった。
 24年度は前半にイベントが続き、加えて新製品のかんしょ移植機が好調に推移した影響で、1~7月までの実績は前年比増となった。展示会「初春感謝市in九州」を今年2月、グランメッセ熊本で開催。ヰセキ九州合同の展示会は約20年ぶりの開催となり、多くの来場者が訪れた。続く3月、大型整備センターを併設した都城営業所が移設開店し、それを記念してオープニングセールを実施した。「令和6年8月8日地震」に関して、県下の顧客から被害の報告はなかったが、地震の影響で穀物乾燥機の自動停止装置が作動し、再起動の方法についての問い合わせが数件あったという。
 今年度の推進は、米の価格が上昇していることから、米生産者に対して働きかけを強化。トラクタ「BFREX」に、新製品のレベリングシステム「CHCNAV IC100」をセットし、実演活動を増やしている。新製品のコンバイン「フロンティアマスター」シリーズと、「HFR4042/4050」の2機種も実演で推進。また、土壌改良資材の普及にも注力している。その他に、同社では九州各地でRTK基地局の整備がほぼ終了し、それに合わせてCHCNAVを購入した顧客に対し、有料の位置情報サービスを、27年3月まで無料で提供する。宮崎でも3カ所の拠点にRTK基地局を設置し、この施策で同製品の更なる普及を目指す。
 農機の整備・修理サービスの動向は、メンテナンスパーツの売上げ増加を目指し、セールスとサービスが共同して顧客に対しての提案を強化している。
 三菱農機販売(株)九州支社(松尾秀二支社長)宮崎支店(4拠点・22人)の23年度は、前年対比微減で推移した。これについて高崎伸二支店長は「畜産関連で飼料価格の高騰や子牛価格の下落など、肥育農家の買い控えの影響は大きかった」と振り返った。また高温障害による不作、カンショの基腐病の蔓延、肥料・原油価格の高騰などで、園芸農家にも購買意欲の減退がみられたという。
 主要機の動向は、トラクタは前年比減で伸び悩んだが、「GS」「GJE」各シリーズが伸長した。田植機は前年比大幅増で、5~6条植えが主流、またペースト施肥仕様が伸長した。コンバインは前年比ほぼ横ばいで、3~4条刈が主流。その他、ディスクハロー「KUSANAGI/MDH1820」は県内全域での実演が奏功し、計画以上の実績をあげた。24年度の重点施策は、新製品の田植機「X(クロス)PS6/8」の販促で、早期米から普通作の地域へと実演を展開している。これについて同支店長は「シェアの維持と拡大を目指し、業界最速と、きれいな仕上がりの『植付け姿勢の三菱』をアピールする」と意気込む。また、田植機では有機農業の観点から1997年に発売した「紙マルチ田植機」が県下で注目を集めているので、この波に乗り推進する。草刈機関連は、歩行、乗用、ラジコン、インプルメントの全てにおいて推進。施設関連は、オリジナル倉庫「ダイヤハウス」を推進し、新築だけでなく改修などの要望にも応える。
 農機の修理・整備サービスについては、顧客の総訪問を展開。「安心点検ダイヤパック・ミニパック」を販促し、サービスだけでなく、農機全般の相談に対応する。
 三菱マヒンドラ農機はCNH社との『CASE IH製品』ディストリビュータ契約を今年6月に締結した。同支店長は「畜産県ともいえる宮崎で、100馬力オーバーユーザーへの販路拡大となる」とし、低迷する畜産市場への起爆剤として期待を寄せた。

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