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令和6年9月16日発行 第3520号 掲載

農機構造、保守点検の規制検討/厚生労働省・安全対策検討会

 厚生労働省は3日、都内霞が関の同省会議室及びオンラインにて、第6回農業機械の安全対策に関する検討会を開催した。今回はこれまでの関係者ヒアリングにより農機安全確保の実態等について集めた意見を踏まえ、いよいよ農業機械の安全対策について規制内容の検討に着手。主に農業機械の構造及び構造要件の維持(保守・点検・検査)における規制について、対象や内容などに関する様々な意見が提示された。そのうえで、構造に関する規制については機種ごとにリスクを算定したうえで、真に必要かつ効果がある箇所のみに絞り、残りを保守点検や講習でカバーするという全体の枠組みが示された。
 会ではまず検討にあたっての論点を厚生労働省事務局が説明。(1)農業機械の構造(2)農業機械の構造要件の維持(保守・点検・検査)(3)農業機械の使用(4)農業機械の講習・研修を検討項目にあげ、現在、同省安全衛生分科会で個人事業者等の保護または規制に関する労働安全衛生法改正に向けた議論が行われていることから、同議論による影響を受けない(1)(2)について先に検討するとした。
 検討に当たっては、これまでの検討会で出された意見や、先行する建機・林業機械等の規制等を参考とする。スケジュールは、2024年9月~2025年2月に(1)(2)に関する規制の議論を行い、2025年3~5月に中間取りまとめを行い、来年5月以降に残りの論点の検討及び報告書の取りまとめを行う予定。
 そのうえで事務局から検討する論点として、(1)農業機械の構造については、▽農業機械の構造に関する規制を設けるべきか。設ける場合、設ける対象はどうあるべきか▽構造に関する規制について、施行までの猶予期間や現存する機械への適用について、どのように考えるべきか▽構造に関する規制として規定することが難しい規制として、どのようなものがあるか▽構造に関する規制の詳細について、どのように検討を進めるか―の4点、(2)農業機械の構造要件の維持に関しては、▽構造に関する規制を定める対象とする機械の構造要件を維持するための規制(保守・点検・検査)についてどのように考えるか▽規制内容については、どのようなものが考えられるか―の2点が示され、各委員が幅広く、率直に意見を述べた。
 梅崎重夫座長からは「農業者の安全を守れる可能性が高い農業機械の構造及び、保守・点検・検査の問題をまず考えていき、なお残った残留リスクについて、農機の使用や講習・教育の問題において詰めていくという段階を踏んで議論していきたい」と提示。
 委員からは、▽農作業事故は機械構造だけでなく、環境や天候など様々な要因が絡んでいる。そうした複合リスクをどう見るべきか▽規制の在り方は、まだ情報も少ない中で語れない。林業機械における規制を決めた経緯を参考にしては▽対象機種はグループ化するなどしないと選択肢が広すぎて具体化できないのでは▽農業者の経営は非常に厳しい。現場に負担が少なく、速やかに農作業できるようなバランスや、恒常的にできるかが大事▽構造的な措置によって作業を妨げないよう、メーカーの設計担当など専門家にも聞くべきでは▽トラクタやコンバインなど対象案5機種の中でも特徴が異なり、また、メーカーの規模によっても対応が異なる▽他業界では毎日の保守点検が義務化されている。農機でも義務化を検討しては▽事故実態を踏まえて、全てのリスク要因をオープンにしたうえで、機械構造とその他の要因との関連性を鑑み、議論すべき―など幅広い意見が出された。
 これらの意見交換を踏まえ、構造に関する規制は機種ごとにリスクを算定したうえで、真に必要かつ効果がある箇所のみに絞り、残る部分は保守点検や講習でカバーする形で全体の枠組みを進めてはどうかと示された。次回以降の検討会では農林水産省による事故統計データなどから、どの機種でどのような危険源があるのかリスクを示し、そのリスク対応について議論を進めていきたいと座長が提案、同意した。

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