次期基本計画を検討/食料・農業・農村政策審議会

農林水産省は8月29日、東京・霞が関の農林水産省講堂で、食料・農業・農村政策審議会、食料・農業・農村政策審議会企画部会合同会議を開き、坂本哲志農林水産大臣が、食料・農業・農村基本計画の変更について諮問。令和7年度からの次期基本計画の検討がスタートした。国民一人ひとりの「食料安全保障」、「環境と調和のとれた食料システム」、人口減少下における農業生産の方向性などを明確化し、来年3月の答申を目途に審議を進める。
当日は、坂本農相から中嶋康博会長代理に諮問文が手渡された。
会議では、農林水産省が、食料・農業・農村基本法改正のポイントの資料を説明。改正の重点として(1)国民一人ひとりの「食料安全保障」を基本理念の中心に(2)「環境と調和のとれた食料システム」を新たな基本理念に(3)人口減少下における農業生産の方向性を明確化(4)人口減少下における農村の地域コミュニティの維持を明確化(5)「食料システム」の位置付けと関係者の役割を明確化―などがあげられた。
「環境と調和のとれた食料システム」については、食品産業の健全な発展、環境への負荷の低減の促進などが位置付けられ、自然循環機能の維持増進に配慮しつつ、農薬・肥料の適正な使用の確保、家畜排せつ物等の有効利用による地力の増進、環境への負荷の低減に資する生産方式の導入などを進めていく。
人口減少下における農業生産の方向性については、人口の減少に伴う農業者の減少等が生じる状況においても、食料安全保障の確保の前提となる食料の供給機能や多面的機能が発揮され、農業の持続的発展が図られなければならない旨を明記。農業生産の方向性として、「生産性の向上」(スマート農業の促進や新品種の開発など)、「付加価値の向上」(知的財産の確保・活用など)、「環境負荷低減」を位置付けた。この中で、サービス事業体の事業活動の促進が新たに盛り込まれ、農作業受託、機械リース、人材派遣、農業経営に係る情報分析・助言等の農業経営の支援を行うサービス事業体の事業活動を促進することとした。続いて「我が国の食料安全保障をめぐる情勢」の資料が説明され、食料自給率の推移と変動要因、小麦・大豆の国内生産の増大、米の新規需要の拡大、加工・業務用野菜の国産シェア奪還、我が国の主要農産物の輸入、肥料・飼料の安定供給、農林水産物・食品の輸出促進、合理的な価格形成の在り方の検討などの状況が報告された。









